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流山稲門会

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2014年 02月 24日

俳句の会「交譲葉(ゆずりは)」26年2月句会報告

①開催日時  26.2.22(土)15:00~17:00
②開催場所  生涯学習センター C-207会議室
③参加者   宮内・小西・漆野・青木・千葉・秋元・森川の7名
         (オブザーバー)菅原氏
④兼 題   「立春」・「自由題(2月の季語等)」
⑤選 句   3点句(4)、2点句(7)を選句した。
(3点句:立春)
陽を仰ぎ 春立つ朝を 確めぬ・・・・・・・・土   龍(秋元 三郎)
(選評)
  二十四節気の中でも立春ほど人々に待ち望まれている日は少ないと思います。実際はまだ寒さが厳しいのですが、私達に春の到来という暗示をかけてくれます。太陽を仰いでその日を確認するという作者の気持ちは、大変共感できるものでした。(小西 小牧)
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(3点句:自由題)
おちこちの 花に孕むや 春気配・・・・・・悠閑亭徹心(宮内 徹也) 
(選評)
   ふっと思う。「夏が生まれる」というだろうか。「秋が生まれる」ということはあるまい。ましてや「冬が生まれる」という人はなかろう。生まれ出るのは「春」だけのようだ。それだけに「春」は、家族に子や孫が生まれる時のように、誰にも待たれる季節なのだろう。いや、人ばかりではなく、花は蕾の中に、木々は若芽を膨らませて、小川は水を温めて、山々は雪の衣を脱いで……。この句は、森羅万象から待たれる「春」を想わせ、齢を重ねた私には心暖かく響く。(土  龍)
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遅れ詫ぶ 配達の子は  雪を連れ・・・・・・小西 小牧
(選評)
  何十年ぶりの大雪が降り積もった日に、大雪の中、自転車も使えず、雪をかき分け歩行困難の中、徒歩で配達にやって来たのだろう。玄関に佇み、遅れたことを謝罪している配達の子の肩・背中・足下は雪にまみれている。外の豪雪の様子がつぶさに想像できる。大雪の中わざわざ届くてくれた配達の子への労いと慈しむ作者の優しい視点が「雪を連れ」の言葉の中に醸し出されているように思う。(妙見 道生)
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過ぎし日の 記憶の襞に 雪が降る・・・・・・妙見 道生(千葉 道生)
(選評)
  中学、高校の5年間を札幌で過ごしたので、雪が降るとその頃の記憶がよみがえって来るという個人的な事情があって、この句に共感して選んだ。ここでは、過去の記憶の複雑で微妙な部分が、ちょうど降り積もる雪に覆われて  浄化されて行くような心象を詠んでいるように思う。
  「雪の降る町を」と云う歌の世界に通底している。(森川 弘志)
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(2点句)
・うっすらと 風銀となり 春立ちぬ・・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内 徹也)
・白銀に 点描のごと 寒鴉・・・・・・・・・・・・・・小西 小牧 
・春立つや 頬に紅つけ 子らの息・・・・・・・・漆野 達磨
・実朝忌 お主は古希か 武士が問ふ・・・・・・漆野 達磨
・立春の 風の寒さや 旅の空・・・・・・・・・・・・妙見 道生(千葉 道生)
・冬星座 天に舞い散る 夢浪漫・・・・・・・・・・妙見 道生(千葉 道生)
・我が身なお こごえてあれど 福寿草・・・・・・土   龍(秋元 三郎)
(1点句)                                                             
・立春の 声に誘われ 散歩かな・・・・・・・・・・朝倉かほる
・蝋梅の 匂い微かに 君を待つ・・・・・・・・・・朝倉かほる                                
・鶯の ジャジャとなお鳴く 寒さかな・・・・・・・土   龍(秋元 三郎)
・融けかけて 首をかしげる 雪だるま・・・・・・森川 弘志

6.句会後記:悠閑亭徹心(宮内 徹也)
a0017183_9472882.jpg2月句会は2月22日(日)の10時から12時流山生涯学習センターにて開催された。出席同人は漆野、青木、千葉、小西、秋元、森川、宮内の7名。(皆川会長、朝倉、小川の3名は所用のため欠席) 尚、本日の句会は朝倉氏の推挙で「ゆずりは」への入会希望の菅原氏がオブザーバーとして参席した。今回の句会後記は句会後有閑亭に語った菅原氏の感慨を以て替えるものとします。
  感慨の大意は「2時間の句会でしたが、句会の進行の仕方・同人の皆様発言の一言一句を懸命に聞き取ろうと集中していたので信じられないくらいに時間が早く経ちました。皆様の交わす発言に薀蓄があったり、深い知識を感じたりで本当に刺激的でした。又、そういう知的な会話の交換、寛いだ雰囲気の中で自由闊達になされていたのが印象的でした。気持ちのいい時をシェアさせて頂き、感謝しております」というものでした。
                                   (以上)

by tnagareyama | 2014-02-24 15:16 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)
2014年 02月 18日

俳句の会「交譲葉(ゆずりは)」26年1月句会報告

①開催日時  26.1.25(土)15:00~17:00
②開催場所  生涯学習センター A-103会議室
③参加者   皆川・宮内・小西・漆野・朝倉・青木・千葉・小川・秋元・森川の10名
④兼 題   「初詣」・「新年(又は1月の季語)」
⑤選 句   4点句(2)、3点句(2)、2点句(4)を選句した。

(4点句)
  冬枯れの 畔を歩みし 雀の子・・・・・・・・朝倉かほる
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(選評)
 江戸川が近いので、句のひとつでも作らんと、大それた思いで散策に出かけることが多い。句作は思うようには行かないが、今頃の田園風景はみな枯れて、侘しい。遠くに白鷺が佇み、烏はしきりに餌を探している。今日では、農道は舗装されて歩くにも走るにもよいが、私は、霜解けで歩きにくいのを承知でわざわざ畔道に踏入ったりしている。と、足元からカケスやムクドリや雀が飛び立つ。この句は、こんな私の心を詠んでいて嬉しい。蛇足になるが、この句からこんなことを思い出していた。私の観察では雀は歩かないで跳ねるばかりだ。そして鳩は歩くだけ。昔、こんな可愛い詩(?)を作ったことがあった。「雀はチュンチュン跳ねている 鳩はポッポと歩いてる 烏は跳ねたり歩いたり なんだかずるい人のよう。(土   龍)

   箒持つ 手に来て宿る 冬陽かな・・・・・・・土   龍(秋元 三郎)
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(選評)
   冷たい空気が満ちている冬の朝に掃きそうじをしていると、手の甲に太陽があたりじんわり暖かい。それだけのことですが、中七の『宿る』の力でしょうか、太陽への感謝の気持ちや今日が良い日になりそうな嬉しい予感も感じられます。句全体に冬の陽の優しさに包まれており、こちらもほっこりとします。上句と下句にハ行の言葉があるからでしょうか。日常の出来事も捉え方1つで、小さな幸せに変えることができると気がつきました。私もこのような感性を持ちたいと思います。
(小川 浩美)

(3点句)

  陽を背(せな)に 紙垂(しで)を心に 初詣・・・・・・漆野 達磨
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(選評)
  今年は古稀なので、初詣をして、それを句にまとめようと思っていました。しかし、現実には両方共叶いませんでした。この句は、その私の思いをうまくまとめてくれたような気がして、脱帽です。(小西 小牧)

  萌え出でて 微笑みいくつ 福寿草・・・・・・妙見 道生(千葉 道生)
 
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 (選評)
  正月に相応しいめでたい花名と可憐な花を咲かす福寿草は、江戸期に園芸品種として多数作られ、庶民から上流階級まで幅広く賞翫された。元日草の別名を持つ福寿草の花がいくつ萌え出でたのだろうかを気に掛け、思わずその可憐さに微笑むさまが優しく表現されている。(悠閑亭徹心)

(2点句)

・初詣 妻の息災のみを 乞い・・・・・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内 徹也)
・三世代 賑わい増えて 初詣・・・・・・・・・・・・妙見 道生(千葉 道生)
・悔しさも 時空(とき)の彼方へ 冬銀河・・・妙見 道生(千葉 道生)
・蝋梅の 香り聞きたる 散歩かな・・・・・・・・・森川 弘志

(1点句)

・茅屋に 椿散り敷き 華やげり・・・・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内 徹也)       
・古稀となる  わが身を任せる 年迎ふ・・・・ 小西 小牧
・闘病を 賀状の隅に 記すかな・・・・・・・・・・漆野 達磨  
・空澄みて はるか富士見ゆ 初詣・・・・・・・・朝倉かほる                                 ・わが祈願 三番目なり 初詣・・・・・・・・・・・青木勝代志
・句の一つ 出来ぬもよけれ 三が日・・・・・・土   龍(秋元 三郎)
・この度は 妻に誘われ 初詣・・・・・・・・・・・・森川 弘志

⑥句会後記(皆川 春海)
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  冬の寒さをじっと耐える姿も尊いが、「初詣」という言葉の中に家族や妻の仕合わせを表す表現がとび出す。「静」から「動」の瞬間は生命のほとばしりを感じる。俳句は誰のためにつくるのだろう。今回、市の文芸の評価と句会では一点すら載らないのはどうしてだろうと一瞬思う。でも、自分に愛着があるのか、または次の俳句と出会う喜びがひそかに芽生えているのか。いづれにしてもがんばることに精を出している自分を見出すのである。
                                   
(以 上)

by tnagareyama | 2014-02-18 09:13 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)
2014年 02月 06日

「駅シネマ同好会」で『小さいおうち』を観ました

                    ~嶋沢伶衣子(1981年独文卒)~

*1月27日(月)、駅シネマ同好会の「第31回映画鑑賞会」で、山田洋次監督の82本目となる最新作『小さいおうち』(原作 中島京子)を観ました。
             「小さいおうちパンフレット」
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*映画の舞台の「小さいおうち」は昭和モダニズムが再現されていて、私は お洒落で上品な和洋折衷の世界に惹きこまれました。赤い屋根/洋風ポーチ/ステンドグラス/応接セット/蓄音機等々、モダンで印象的でした。本や玩具など随所に使われた小道具もレトロな情緒を漂わせていて、役者さん達も当時の雰囲気を醸し出していました。

             「劇中小道具(絵本等)」
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             「劇中小道具(玩具等)」
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◎『小さいおうち』映画版あらすじ(さわりだけ)

*平成に生きる健史(妻夫木聡)は、生涯独身を通した大伯母タキ(倍賞千恵子)が大学ノートにしたためている”自叙伝”を読むのを楽しみにしていた。
*昭和11年、若かったタキ(黒木華)は山形から女中奉公をしに上京して、小説家の小中先生(橋爪功)に一年仕え、その後平井家に奉公する事となった。赤い屋根のその家には、玩具会社常務の雅樹(片岡孝太郎)と若奥様の時子(松たか子)と恭一坊ちゃんが暮らしていた。お洒落で綺麗な時子に、タキは憧れの気持ちを抱く。
*ある日、雅樹の会社の社長と社員たちが平井家に集まり、日中戦争や金儲けの話で盛り上がった。デザイン部の板倉(吉岡秀隆)だけは彼らの輪に溶け込めず、子ども部屋に行って恭一坊ちゃんと一緒にうたた寝してしまう。皆が帰ってから目覚めた板倉は時子と音楽や映画の話などで意気投合し、やがて二人は逢瀬を重ねるようになる...戦争の影が忍び寄る中、小さな家に閉じ込めた「秘密」が、タキの目線で書き綴られていった...

◎『小さいおうち』映画版感想

(この映画の感想をネタバレ無しで書くのは難しいです。これから観る予定の方もいらっしゃるでしょうから気をつけますが、多少のネタバレはお許し下さい。)

   序盤、雪深い山形の寒村からタキが上京した時点で、地方から出てきた頃の自分を思い出して目頭が熱くなりました。大都会東京の赤い屋根のモダンなお家で仕えた日々は、タキちゃんの人生で一番輝いて充実していた時期だったのかもしれません。

   平井家に骨を埋める位の覚悟で奉公したタキは、奥様の秘め事を誰にも話せず一人苦しみます。大好きな奥様や大切な家族が壊れないよう、幸せの象徴の「小さいおうち」が無くならないよう、必死で守ろうとします。けなげでひたむきなタキちゃんに、胸を打たれました。

   タキは”自分がしてしまった事”への後悔の念を最晩年まで持ち続け、あぁ、私は長く生き過ぎてしまった、と嘆いて堰を切ったように号泣しました。「そんなに苦しまなくていいのに」という言葉は、先に逝った時子たちの想いも伝えているようでした...

   『小さいお家』を観終わって、駅シネマの会の皆さまと 思った事を語り合いました:この作品は、観る人によって解釈や感想が違ってくるのでは?と、私は思いました。登場人物の誰に感情移入したか、俳優陣は適材適所か、山田監督の作品が好きか、原作を既読か未読か、男性/女性、既婚/未婚、年齢層などによってかなり違ってくると思いました。

駅シネマ同好会の皆さま、これからもどうぞ宜しくお願いします。      m(,_,)m

                               (完)                                    

by tnagareyama | 2014-02-06 11:59 | 駅シネマ | Comments(0)