流山稲門会

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2015年 08月 26日

俳句の会「交譲葉」27年8月句会報告

①開催日時  27.8.22(土)10:00~12:00
②開催場所  生涯学習センター A―102会議室
③参加者   宮内・小西・漆野・青木・小川・森川・菅原の7名
④兼 題   「短夜」・「当季自由題」
⑤選 句   4点句(2)、3点句(2)、2点句(3)、1点句(10)を選句した。

[4点句]
   
短か夜の枕に昨日の嘘残り・・・・・・・・・・・・土龍庵主人          
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(選評)
 眠りにつく前に、あれこれ一日を振り返り暖かい気持ちになったり反省したりします。嫌なことがあるとなかなか寝付けず、まして短か夜では気持ちの整理がつかないまま朝を迎えます。昇華されずに残った頭の中のもやもやが『枕に嘘残り』と表現され、嘘が実際にそこに有るような錯覚をして印象が強まり、良いなと思いました。
 また、『短か夜』とあえて『か』を入れたことで重たい季語が軽い形容詞となって、いっそう下五が生きてくるように思いました。
 声に出した時の調べの良さも良いですね。(武  美)
                                         
ようやくの喜雨降り染むる音さやか・・・・・・・・武   美(小川)
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(選評)
 喜雨と云う言葉に出会えたのが嬉しい。夏の土用の頃、日照りが続いている時に降る雨、雨(あま)喜びとある。旱天の慈雨と云う言葉はよく聞くがそれよりももっと気持ちが籠っている。この夏、連日の猛暑で本当に一雨欲しいと願った時があった。上五、ようやくのと待ち望んでいた雨を、先ず耳がとらえ、やがて木々の緑が蘇って、目にもさやかとなる。ほっと一息つけるのである。 (夢 心)
                                        
[3点句]

短夜の邂逅の夢鮮やかに・・・・・・・・・・・・・菅原 互酬
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(選評)
  夏の夜は眠りが浅いためかよく夢を見ることがある。脳の奥の海馬に収納された過去の古い記憶が鮮やかによみがえる。潜在意識の中にある懐かしい人や情景に巡り合うときはいつも鮮やかな色彩をしている。これは私だけの経験だろうか?この句はそんなそれぞれの人のもつそれぞれのイメージの夢の世界へと誘てくれる句ではないか。
  そんな夢の世界は果たして楽しい夢なのか苦い夢かどちらだろう。(妙見道生)

顔に付く畳の跡や大西日・・・・・・・・・・・・・漆野 達磨 
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(選評)
 何となく俳趣ありて面白き句なり。一茶の昼寝姿を蕪村の描く俳画の如し。蛇足。ところで、顔に畳の跡が付くとはどんな寝方をしているのだろうか。余、暑さをしのごうとて昼寝をするが、編み枕を使わなければ腕枕なり。西日に目覚めると腕には畳のあとがビッシリである。
 でも出来得ることならば「昼寝なら膝枕にてしてみたし」(土龍庵主人)                             
[2点句]  
・この星が溶け出しそうな炎暑かな・・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内)
・雲の峰太平洋に聳え立ち・・・・・・・・・・・・・・・・夢   心(森川)
・炎天下水面に写る空の果て・・・・・・・・・・・・・・菅原 互酬
[1点句]
・短夜やクロスワードも解け切れず・・・・・・・・・小西 小牧
・風鈴の微かな音色夢の中・・・・・・・・・・・・・・・小西 小牧 
・短夜や枕と語るモーツァルト・・・・・・・・・・・・・漆野 達磨                
・万物も月の雫となりにけり・・・・・・・・・・・・・・・鴇  香子(朝倉)
・糠床の紫紺の茄子に母偲ぶ・・・・・・・・・・・・・鴇  香子(朝倉)
・短夜が過ぎて騒ぐは恋心・・・・・・・・・・・・・・・青木 艸寛
・茹で茶豆皮が山なる団らんや・・・・・・・・・・・青木 艸寛                 
・青春(ゆめ)追えば蹉跌の影や走馬灯・・・・・妙見 道生(千葉)
・サングラス掛けて虚構の中遊ぶ・・・・・・・・・・武   美(小川)
・連日の猛暑呼吸の絶えんとす・・・・・・・・・・・夢   心(森川) 

⑥句会後記(夢 心)
a0017183_9314342.jpg 一時治まったかにみえた暑さがまたぶり返したような感じの一日、出席者7名の句会であった。投句にも猛暑を詠んだものが多かた。
  しかし、話題は茹で茶豆の句から、枝豆、茶豆、だだちゃ豆の違いやその生産地に及び、紫紺の茄子の句から「秋なすび嫁に食わすな」と云う故事の真意は何かと云う話になって、ひとしきり意見交換がなされたりした。
  一方で、句集「交譲葉」第3号の編集が大詰めに近着いていて、編集を担当して頂いている青木氏からは、最終校正の要請がなされていた。9月初めには印刷に回って完成するとのこと、楽しみなことである。
  今回は、故皆川会長の追悼号と云うことになっているが、確かに会長の作品は7か月分21句で途絶えている。句会においても最早その謦咳に接することが叶わないと思い至って、大きな喪失感を覚えるのである。
                                 (以上)

by tnagareyama | 2015-08-26 09:41 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)


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