流山稲門会

tnagareyam.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:駅シネマ( 11 )


2017年 07月 02日

駅シネマ同好会で『ライオン~25年目のただいま』を観ました

~嶋沢伶衣子(1981年文学部卒)

a0017183_09562863.jpg

*6月18日に、駅シネマ同好会の第41回映画鑑賞会で『ライオン~25年目のただいま』を観ました。今回は、当同好会会員の鈴木・江後田・内木・徳竹・中川・嶋沢に加えて、小沼・河合・中津・村岡(敬称略)がゲスト参加して下さいました。帰りに 居酒屋「京まる」に寄って、映画の感想や雑談を語り 盛り上がりました。参加者の皆さま、ありがとうございました。(^^

a0017183_09573608.jpg

『ライオン~25年目のただいま』著者・スタッフ・俳優

著者 サルー・ブライアリー

   『25年目のただいま~5歳で迷子になった僕と家族の物語』

監督 ガース・デイヴィス

脚本 ルーク・デイヴィス

俳優

   デーヴ・パテール~サルー・ブライアリー(主人公)

   サニー・パワール~幼少期のサルー・ブライアリー(主人公)

   ニコール・キッドマン~スー・ブライアリー(サルーの養母)

   デビッド・ウェンハム~ジョン・ブライアリー(サルーの養父)

   ルーニー・マーラ~ルーシー(サルーのガールフレンド)

   プリヤンカ・ボセ~カムラ(サルーの実母)

   アビシェーク・バラトー~グドゥ(サルーの実兄)

『ライオン~25年目のただいま』ストーリー(Spoiler Alert!!)

 1986年、インド西部の貧しい家に生まれたサルー。兄のグドゥと一緒に炭鉱から石炭をくすね、食物と交換して生きていた。市場で売っている美味しそうな揚げ菓子を食べてみたかったが、買うお金がなかった。

a0017183_09593678.jpg

 自分も稼ごうと思い、サルーは夜間仕事に出かける兄についていったが、疲れて途中で寝てしまった。兄は サルーを駅のベンチに寝かせて「ここで待っていろ」と言い、仕事に向かった。夜中にサルーが目を覚ますと、駅のホームは無人で、兄の名を呼び叫んでも返事はなかった!

 …紆余曲折を経て、彼はオーストラリア人夫婦の養子になった。大学に進学したサルーは、カルカッタから来た留学生とホームパーティで知り合う。そこで見かけたインドの揚げ菓子「ジャレビ」が、彼の記憶を呼び起こした。

 …2012年、サルーが25年振りに故郷に辿り着き 肉親と再会できた、というニュースが、世界を駆け巡った。

『ライオン』を観た感想

 今作で主人公サルーを演じたデーヴ・パテールは、2008年に公開された『スラムドッグ$ミリオネア』で 一躍 世界的な注目を集めましたね。『スラムドッグ』は、笑い//冒険/サスペンス/ロマンス等、いろんなエンタメ要素が入ったエナジー溢れるボリウッド映画でしたが、スラム街の極貧生活/殺人/臓器売買/闇ビジネス等、インドの影の部分を描いていました。

 『ライオン』もまた、イリテラシー/ストリートチルドレン/児童売買/虐待等、インドが抱える問題を浮き彫りにしていると思いました。…読み書きができないサルーは、故郷から1600キロも離れた駅に運ばれてしまい、カルカッタを彷徨います。サルーを助けてくれたはずのカップルは、彼を売り飛ばす算段をしました。幼いサルーは、その後も酷い目に遭い続けました。

インドでは、毎年 8万人もの子どもが行方不明になっているそうです。悲惨な運命を辿って、亡くなってしまう子も多いのではないでしょうか?

実に幸運な事に、サルーは、良い里親に良い環境で育てられ、身内とも再会できて、ルーツやアイデンティティーも確認できました。インドとオーストラリア、二つの家族の深い絆や強い愛に感動させられました。心温まると同時に、考えさせられる作品でした。

駅シネマ同好会の皆さま&ゲストの皆さま、これからも映画を観て語り合いたいので、よろしくお願い致します。ゲスト参加や新規入会も大歓迎ですので、お気軽にお問合せ下さい。m(_ _)m

Tel: 080-1123-8222 E-mail: cosmo_reiko_0915@yahoo.co.jp

駅シネマ同好会:嶋沢 伶衣子(しまざわ れいこ)


[PR]

by tnagareyama | 2017-07-02 10:01 | 駅シネマ | Comments(0)
2017年 04月 15日

駅シネマ同好会で『ジャッキー/ファーストレディ最後の使命』を観ました

 ~嶋沢伶衣子(1981年文学部卒)

a0017183_09273706.jpg


*4月2日に、駅シネマ同好会の第40会映画鑑賞会で『ジャッキー/ファーストレディ最後の使命』を観ました。

今回は、当同好会会員の鈴木・内木・嶋沢に加えて、松井・村岡・河合・遠山・小林・髙橋・牛島(敬称略)の7名が”ゲスト参加”して下さいました。 帰りに「庄や」に寄って 感想や考察などを語り合い、大変盛り上がりました。ゲストの皆さま、ありがとうございました。m(_ _ )m

『ジャッキー/ファーストレディ最後の使命』スタッフ・俳優

監督 パブロ・ラライン

脚本 ノア・オッペンハイム

キャスト

   ナタリー・ポートマン~ジャクリーン・ケネディ(ジャッキー)

   キャスパー・フィリップソン~ジョン・F・ケネディ

   ピーター・サースガード~ロバート・F・ケネディ(ボビー)

   ジョン・キャロル・リンチ~ジョンソン副大統領→大統領に就任

   ベス・グラント~ジョンソン副大統領夫人→大統領夫人

   グレタ・ガーウィグ~ナンシー・タッカーマン、ホワイトハウスの秘書

   ビリー・クラダップ~雑誌「ライフ」の記者

   マックス・カセラ~ジャック・ヴァレンティ、暗殺を目撃した映画人

   リチャード・グラント~ウィリアム(ビル)、JFKとジャッキーの友人

   ジョン・ハート~ジャッキーが苦悩を打ち明けた 神父

a0017183_09302041.jpg



『ジャッキー 』ストーリー(触りだけ)

19631122日、ダラス。この日を境にジャッキーの人生は激変した。夫の死を悼む間もないまま、彼女はエアフォースワンの機内で 副大統領の大統領就任式に立ち会い、諸々の急務に対応し、ホワイトハウスを出る準備を進めた。”JFK”の名が後世まで語り継がれるか否かは、葬儀までの4日間のジャッキーにかかっていた…!

a0017183_09305391.jpg

『ジャッキー』の良かった点

今作でも「アカデミー主演女優賞」にノミネートされたナタリー・ポートマン、彼女の迫真の演技に圧倒されました!ジャッキーは”ファーストレディ”ーとして公的な振舞いを求められましたが、想像を絶する体験をして心身のバランスを失っていきました。極限状態に追い詰められた彼女を ナタリー・ポートマンが熱演しました。内面描写だけでなく、ジャッキーのささやく様な口調や仕草や血染めのシャネルスーツ等も、よく再現されていたと思います。

"There will be great presidents again, butthere will never be another Camelot. Don't let it be forgotten that for onebrief shining moment, there was a Camelot. There won't be another Camelot."ジャッキーはアーサー王のキャメロットを引用して、”束の間の輝かしい時”をケネディ政権の「代名詞」にしました。ケネディが愛した「キャメロット」の曲が流れる中、ジャッキーがホワイトハウスを彷徨うシーンは、美しくも悲しかったです。夫妻が「キャメロット」に合わせて踊るエンドロールも、印象的でした。

『ジャッキー』の今一つ、今二つだった点

けれども、この作品を客観的に振り返ると、今一つ(今二つ)だったように思えます。

ジャッキーは 、雑誌「ライフ」の記者との対談中に、自分がしゃべりすぎた部分や公けにしたくない箇所などを削除/編集しました。この映画が”ジャッキーの編集”に基づいて作られたとするならば、作品を掘り下げたり発展させたり盛り上げるのが難しかったのではないでしょうか?

また、ケネディ暗殺をリアルタイムで知らない世代 /キャメロット(輝かしい時)のアメリカを知らない世代は、なかなか感情移入できないのではないでしょうか?

知り合いの40代の英国人と20代のアメリカ人に『ジャッキー』の感想を聞いたところ、ケネディ家の重みを知る 当時のアメリカ人しか 映画についていけないだろう、との事でした。

「庄や」で盛り上がりました♪

*映画を観た後、みんなで おおたかの森SC隣りの「庄や」に行きました。

映画『ジャッキー』に関連したエピソードやインシデント(ベルリンの壁/キューバ危機/ケネディ暗殺/冷戦等々)を語り合い、大いに盛り上がりました。

駅シネマ同好会の皆さま&ゲストの皆さま、これからも映画を観て語り合いたいので、よろしくお願い致します。ゲスト参加や新規入会も大歓迎ですので、お気軽にお問合せ下さい。m(_ _)m

Tel: 080-1123-8222 E-mail: cosmo_reiko_0915@yahoo.co.jp

駅シネマ同好会:嶋沢 伶衣子(しまざわ れいこ)

関連記事「リンカーン大統領とケネディ大統領の共通点(100年の偶然?)」➡駅シネマ同好会『少年H』を観ました」の記事の下に、両大統領の共通点を書きました。

URLはコチラ➡ http://tnagareyam.exblog.jp/18390992/


[PR]

by tnagareyama | 2017-04-15 09:31 | 駅シネマ | Comments(0)
2016年 12月 09日

駅シネマ同好会で『 Florence Foster Jenkins 』を観ました

            ~嶋沢 伶衣子(1981年文学部卒)
a0017183_21262363.jpg

*12月1日(映画の日)に、駅シネマ同好会の第39会映画鑑賞会で、『Florence Foster Jenkins /マダム・フローレンス』を観ました。ニューヨークで起こった奇跡のような「実話」を再現した、笑いと感動のコメディでした。

*今回は、徳竹・上谷・工藤・菅原・鈴木・嶋沢 (敬称略)が参加しました。
帰りに、皆で おおたかの森S・Cのお蕎麦屋さんに寄って お喋りを楽しみました。


♣『 Florence Foster Jenkins 』スタッフ・俳優

スティーヴン・フリアーズ~監督

メリル・ストリープ~フローレンス・フォスター・ジェンキンス

ヒュー・グラント~シンクレア・ベイフィールド

レベッカ・ファーガソン~キャサリン

サイモン・ヘルバーグ~コズメ・マクムーン

ニナ・アリアンダ~アグネス・スターク
a0017183_2127969.jpg

♣『Florence Foster Jenkins 』ストーリー(触りだけ)

1940年代のニューヨーク社交界。莫大な遺産を相続したマダム・フローレンスは、第二次大戦の帰還兵や芸術家への支援活動に力を注いでいた。音楽団体にも多額の寄付をし、リサイタルを開いて自らも歌を披露した。「オペラ歌手になる」のが子供の頃からの夢だったが、歌唱力に致命的な欠陥があった。その上 彼女は、50年以上も難病に苦しみ続けていた。…そんな彼女が、カーネギーホールで歌うと宣言して…!!(以下略)
a0017183_21274517.jpg

♣ キャストについて

*メリル・ストリープ(フローレンス)

『マンマ・ミーア!』等でストリープの歌唱力は折り紙付きですが、今回、彼女は オペラの発声法を徹底的に学んでから、音程やリズムを崩す練習を重ねたそうです。

…私は好奇心に駆られて、音痴のフローレンス「ご本人」の歌を YouTubeで聴きました。フローレンスの歌唱スタイルを、ストリープが 忠実に再現した事が分かり、改めて感動しました!

*ヒュー・グラント(シンクレア)

フローレンスの内縁の夫兼マネージャー役。妻の”命懸けの夢”を叶えるべく 身を捧げ 奔走しました。彼は 今作で新境地を開拓した感じで、コミカルな中にもペーソスを感じさせる円熟の演技を見せてくれました。

*レベッカ・ファーガソン(キャサリン)

シンクレアのガールフレンド役。別宅に住み 彼を待ち続けますが、報われませんでした。彼女はスウェーデンの女優さんですが、当時のニューヨーク貴婦人の雰囲気を醸し出していました。

*サイモン・ヘルバーグ(コズメ・マクムーン)

お抱えピアニスト役。フローレンスの歌を聞いた時の唖然とした表情や忍び笑いなど、絶妙な顔芸で笑わせてくれました。フローレンスとの友情や絆を深めていく過程も 感動的でした。

*ニナ・アリアンダ(アグネス・スターク)

スターク夫人役。最初はフローレンスを嘲笑したけれども、最終的に、一生懸命に歌う彼女を 擁護しました。「黙って聴きなさい!!」と 聴衆を一喝する姿が頼もしかったです。
a0017183_21282321.jpg

♣『Florence Foster Jenkins 』感想( 含むネタバレ!)

*この映画を観て、夢や目標に向かって努力する姿勢が大事だと思いました。フローレンスは、自分の歌唱能力を遥かに超えたレパートリーに挑戦します。(下手でも)真心込めて歌うひたむきな彼女に 魅了させられ、勇気をもらいました。

*また、二人を観ていて 色んな愛の形があるのだと気づかされました。フローレンスの夫 シンクレアには愛人がいて、愛人宅へ足繁ぐ通います。…フローレンスが前夫から梅毒を移されため 夫婦生活が持てない という事を中盤で知り、納得できました。…シンクレアはフローレンスを大切に思うからこそ、嘘を重ねたのでしょう。二人は、崇高な愛で結ばれた良きパートナーだったのではないでしょうか。

*フローレンスは 劇中で”I'm looking at this glass as half full.”と言いました。グラスに水が半分あるならば、”half empty ”と答えるよりも”half full”と答えたい! 私も彼女の様にポジティブに考えたいと思いました。

彼女が亡くなる直前の言葉も、前向きで潔かったです:“People may say I can't sing, but no one can ever say I didn't sing.”

…夢に向かって 大好きな歌を歌い続けたフローレンス。本当に悔いのない人生を送ったと思います。カーネギーホールを満員にした彼女は、伝説の歌姫として 今なお 語り継がれているそうです。



◎ 駅シネマ同好会の皆さま、これからも映画を観て語り合いたいので、よろしくお願いします。「お勧め」の作品がありましたら、教えて下さいね。

新規入会者も募集中ですので、お気軽にお問合せ下さい。m(_ _)m

Tel: 080-1123-8222 E-mail: cosmo_reiko_0915@yahoo.co.jp

駅シネマ同好会:嶋沢 伶衣子(しまざわ れいこ)

( 完 )
[PR]

by tnagareyama | 2016-12-09 21:34 | 駅シネマ | Comments(0)
2016年 10月 18日

駅シネマ同好会で『リップヴァンウィンクルの花嫁』を観ました

     ~嶋沢 伶衣子(1981年文学部卒)
a0017183_21152478.jpg

*10月9日(日)、駅シネマ同好会の第38会映画鑑賞会で、『リップヴァンウィンクルの花嫁』を観ました。今回は、菅原・内木・江後田・宮内・鈴木・嶋沢 (敬称略)の 6名が参加しました。
幻想的かつ問題提起的な作品で、ネット社会の弊害についても考えさせられました。帰りにファーストフード店に寄って、駅シネマの会の皆さんと 映画の感想を語り合いました。
a0017183_2191648.png

◎『リップヴァンウィンクルの花嫁 』スタッフ・俳優
岩井俊二~監督・原作・脚本
黒木華~皆川七海(主人公)
毬谷友子~皆川晴海(主人公の母)
金田明夫~皆川博徳(主人公の父)
綾野 剛~安室行舛(何でも屋)
Cocco~里中真白(AV女優) 
りりィ~里中珠代(真白の母)
地曵 豪~鶴岡鉄也(七海の結婚相手) 
原日出子~鶴岡カヤ子(鉄也の母)  

◎ 『リップヴァンウィンクルの花嫁』ストーリー( Spoiler alert! )

*2016年、東京の片隅で生きていた派遣教員の七海(黒木華)は、出会い系サイ
トで知り合ったマザコン男の鉄也(地曵 豪)と結婚する。七海の父母は離婚し
ていて、式に参列できる身内や友人も少ないため、挙式の”代理出席者”を
「なんでも屋」のアムロ(綾野剛)に依頼する。


*新婚早々、鉄也の浮気疑惑が浮上して、七海はアムロに調査を頼む。けれど
も、「別れさせ屋」が介入し、鉄也の母からも浮気の罪を被せられて、七海は
着のみ着のまま、家を追い出される。
*金銭的にも精神的にも追い詰められた彼女に、アムロは仕事を斡旋していく。
結婚式の代理出席者のバイト、ホテルの清掃員、そして 月収100万円貰える住み
込みメイドのバイト。住み込み先の「お館」で、七海はAV女優の真白と親し
くなり・・・(以下略)

◎ 『リップヴァンウィンクルの花嫁』~ 私的解釈

*駅シネマ鑑賞会でこの映画を観た時、私は 辛く切なく居た堪れない気持ちに
なりました。ネット依存に陥った 哀れで無防備な主人公の姿が、残酷なまでに
描写されていると思ったからです。

・・・けれども、毎日 胸の中で反芻していたら、日を追うごとに “ポジティブ
に解釈”するようになりました:
主人公の七海は、ネットでワンクリックで見つけた彼氏と結婚しますが、浮気
の濡れ衣を被せられ 離婚させられて、路頭に迷いました。
この辺から彼女は壊れてしまい 厳しい現実を直視できくなって、時々 ”幻
想”の世界に逃避して、癒しや修復を求めたのではないでしょうか??


・・・新宿や渋谷などのシーンでは、七海の意識がハッキリしていて 現実認識
ができていた様に思います。デパートやスクランブル交差点など街の映像も鮮
明で、人や車が行き交う「日常」が映し出されていました。

・・・けれども、彼女がメイドとして雇われた謎のお屋敷や 毒魚のいる水槽群
や ウェディングドレスショップ等は 非現実的かつ幻想的で、七海の「心象風
景」の様でした。七海は、真白と2人だけの世界に入り込んで、そこで心の傷
を治していたのかもしれません。

・・・白いエプロンを付けたメイド姿の七海は とても暗示的で、『不思議の国
のアリス』を連想させます。七海は、アリスの様にお伽の国にタイムスリップ
して、そこで心身を休めてから、現実の世界に還ったのでしょうか?

・・・真白と心中を図った七海が息を吹き返した時、一条の光がパーッと差し
込みました。心機一転して出直せそうな感じのする、心地いいエンディングで
した。

【追記】
映画タイトルの『リップヴァンウィンクル』を調べてみました。 “Rip van
Winkle”は、アメリカ版「浦島太郎」的な短編で、森鴎外が翻訳した時は、
『新世界の浦島』という邦題を付けたそうです。また、アメリカの雑誌に日本
の『浦島太郎』の英訳を発表した片岡政行は、題名を”Urashima : A Japanese

Rip van Winkle”と付けたそうです。


◎ 駅シネマ同好会の皆さま、これからも一緒に映画を観て語り合いたいので、
宜しくお願いします。「お勧め」の作品がありましたら、教えて下さいね。m(_ _)m
新規入会者も募集中ですので、お気軽にお問合せ下さい。m(_ _)m
Tel: 080-1123-8222 E-mail: cosmo_reiko_0915@yahoo.co.jp

駅シネマ同好会:嶋沢 伶衣子(しまざわ れいこ)

( 完 )
[PR]

by tnagareyama | 2016-10-18 21:18 | 駅シネマ | Comments(0)
2015年 12月 13日

駅シネマ同好会で『黄金のアデーレ 名画の帰還 』を観ました

~嶋沢 伶衣子(1981年文学部卒)
a0017183_12122238.jpg

*12月4日(金)、駅シネマ同好会の第36会映画鑑賞会で、『黄金のアデーレ 名画の帰還(Woman in Gold) 』を観ました。”オーストリアのモナリザ”と呼ばれた「黄金のアデーレ」を巡り、1998年から2006年まで 長い法廷闘争がありました。史実に基づいた重厚な映画なので、見応えがありました。

◎『黄金のアデーレ 名画の帰還』スタッフ・俳優
サイモン・カーティス(監督)
アレクシ・ケイ・キャンベル(脚本)
ヘレン・ミレン~マリア・アルトマン(主人公)
タチアナ・マズラニー~マリア・アルトマン(若き日の主人公)
マックス・アイアンズ~フリッツ(マリアの夫)
ライアン・レイノルズ~ランディ/ランドル・シェーンベルク(新米弁護士)
ケイティ・ホームズ~パム・シェーンベルク(ランディの妻 )
ダニエル・ブリュール~フベルトゥス・チェルニン(オーストリア人記者)
アンチュ・トラウェ~アデーレ・ブロッホ=バウアー(マリアの伯母)
a0017183_14144898.jpg

◎ 『黄金のアデーレ』 ストーリー(触りだけ)
*1998年、ロサンゼルス。82歳になったマリア(ヘレン・ミレン)は、クリムトが描いた名画「黄金のアデーレ」のモデルが、自分を可愛がってくれた伯母だと知る。彼女は、”祖国”オーストリアに対して、ナチスに没収された伯母の絵の返還を求め、親友の息子で弁護士のランディ(ライアン・レイノルズ)と共にウィーンへ向かう。マリアは、幸せな記憶を封印した故郷で 若き日を振り返り、いまだ終わらぬ過去を清算しようとする…。

◎『黄金のアデーレ』キャストについて
*アカデミー主演女優賞ほか数々の賞を受賞しているヘレン・ミレン:圧巻の演技力で、気高くてユーモラスで世話焼きな「マリアおばあちゃん」を演じました。
*雇われ弁護士ランディ役のライアン・レイノルズ:頼りない青年が 家庭人としても職業人としても成長していく姿を、好演しました。ランディとマリアの コンビは、距離感も絶妙で 最高のタッグだと思いました。
*二人を助けるジャーナリスト役のダニエル・ブリュール:過去と向き合うオーストリア人の苦悩や覚悟を 見事に演じました。他の俳優さんたちも、「おお、この人が!」という顔ぶれでした。
a0017183_12132953.jpg

◎『黄金のアデーレ』の感想( Spoiler alert! )
*この作品は、バディムービー/ 家族ドラマ/ 社会派/ 法廷物/ 戦争・歴史物/ サスペンス/ 芸術/ エンタメ等、いろいろな要素が詰まっているので、広い層に受け入れられそうです。また、第二次大戦前後に起きた事が そのまま”現代”のマリアにリンクしているので、戦争を知らない若い人たちにも、彼女の「想い」が伝わるのではと思いました。
*…実を言うと 私は、この映画に過度な期待はしていませんでした。『黄金のアデーレ 名画の帰還』という邦題から 結末が予測できたし、ナチスに奪われた美術品を取り返す映画は 他にもあるからです。
*けれども、回想シーンや懺悔のシーンや終盤のマリアの涙に、激しく胸を揺さぶられました。戦争に翻弄され 全てを失って亡命した彼女が、「伯母の絵」以上に取り戻したかったものは 何なのか?…考えているうちに 目頭が熱くなりました。民族/ 宗教/ 人種問題/ 戦争/ 国の在り方などについても、深く考えさせられました。
*…エンドロールで、「マリア・アルトマン、 2011年、カリフォルニアで94歳にて永眠」と出ました。個人の生涯と名画を通して 二つの国の100年スパンの歴史を語った映画は、そう多くないのでは と思いました。予想以上の良作で、客電が灯いた後も 涙が止まりませんでした…。

◎ 駅シネマ同好会の皆さま、これからも 一緒に映画を観て感想や意見を語り合いたいので、どうぞよろしくお願いします。 m(__)m 
( 完 )
[PR]

by tnagareyama | 2015-12-13 12:16 | 駅シネマ | Comments(0)
2015年 05月 01日

駅シネマ同好会で『 グッド・ライ~いちばん優しい嘘~』を観ました

   ~嶋沢 伶衣子(1981年文学部卒)
a0017183_225140.jpg

*4月27日(月)、駅シネマ同好会の第35会映画鑑賞会で、フィリップ・ファラルドー監督の『 グッド・ライ』を観ました。
1980年代、難民となったスーダンの若者3600人を全米各地に移住させた実話に材を得たヒューマンドラマで、当時のスーダン内戦を取材したスタッフ/アカデミー賞スタッフ/アカデミー賞キャストが集結しています。主役のマメールら、内戦を生き抜いた「本当の難民」が多数出演していて、”世界にあまり知られていない僕たちの体験を発信したい”という強い意志が伝わりました。
*『グッド・ライ』というタイトルは軽い感じもしますが、見応えのある深く考えさせられる作品なので、行かれる方は 心して観て下さい。(良作ですがロングランは難しそうなので、お早めに映画館へどうぞ!)

◎ 『 グッド・ライ』 スタッフ&キャスト
フィリップ・ファラルドー(監督)
マーガレット・ネイグル(脚本)
ロン・ハワード(製作)
リース・ウィザースプーン~キャリー
アーノルド・オーチェン~マメール
ゲール・ドゥエイニー~ジェレマイア
エマニュエル・ジャル~ポール
コリー・ストール~ジャック
クース・ウィール~アビタル
サラ・ベイカー~パメラ

◎ 『 グッド・ライ』あらすじ(触りだけ)
*1983年に勃発した「スーダン第二次内戦」で 多くの孤児が出た。孤児たちは1600キロ歩き続けてケニアの「カクマ難民キャンプ」に命からがら辿り着いたが、そこでも安息を得る事はできなかった。

*十数年後、アメリカ政府が、「IOM国際移住機関」を通して 難民キャンプからの「第三国定住」計画を進め、”ロスト・ボーイズ”と呼ばれる孤児3600人を、全米各地へ 移住させていった。

*カンザスシティーの職業紹介所で働くキャリー(リース・ウィザースプーン)は、スーダン出身のマメール(アーノルド・オーチェン)、ジェレマイア、ポールを 何とかして就職させようと奮闘する。一方、マメールたち3人は、言葉/文化/生活様式/価値観などが懸け離れたアメリカでの暮らしに、驚き戸惑う・・・(以下略)


◎ 『 グッド・ライ~いちばん優しい嘘~』感想
a0017183_2252586.jpg

*映画の冒頭から かなりの時間に渡って、スーダン内戦の惨状が克明に描写されました。ゲリラ兵に狙われる恐怖、肉親との離別、飢餓との闘い、決死の逃避行など、孤児たちの過酷な運命に、絶句せざるを得ませんでした。

*少年たちがケニアのカクマ難民キャンプに辿り着いた後も、困難な暮らしが続きました。でも だからこそ、彼らは 生涯に渡る”深い絆”を持ち続けたのだろう、と思いました。
a0017183_2254965.jpg

*中盤から キャリー(リース・ウィザースプーン)が登場して、作品にコミカルタッチが加わってきました。彼女の演技は、アメリカ市民の底抜けに明るい善意やボランティア精神を感じさせてくれました。
タイムトラベルしたかの様に自由の国へ渡った ロストボーイズと、彼らを受け入れたアメリカ人。双方の間に、激しいカルチャーギャップや行き違いが生じ、笑いを誘いました。
*私は 序盤の緊張感から開放されて ゆったり観ましたが、アメリカで困惑するロストボーイズを通して、当たり前に過ごしている日常の有難さや 戦争/内戦の悲惨さを感じました。また、物質的に満たされるにつれて 心を蝕まれていく彼らを観て、本当の幸せについても考えさせられました。
a0017183_2261333.jpg

*映画終盤。自分の誕生日を知るよしも無い マメールたちロストボーイズは、1月1日に 一斉にお誕生日のお祝いをしました。キャリーたちアメリカ人もパーティに加わり、今 生かされている事の喜びを分かち合いました・・・
・・・人に優しくなれそうな 人の絆の大切さを思い出させてくれるような、愛に溢れる胸を揺さぶられるエンディングでした。(ネタバレになるので、詳しくは書きません。)

◎ 駅シネマ同好会 会員の皆様さま、世話人の朝倉さま、これからも一緒に良い映画を観て語り合いたいので、どうぞ宜しくお願いします。 

( 完 )
[PR]

by tnagareyama | 2015-05-01 22:07 | 駅シネマ | Comments(0)
2014年 11月 08日

「駅シネマ同好会」で『不思議な岬の物語』を観ました

         ~嶋沢伶衣子(1981年文学部卒)~

*10月23日(木)、駅シネマ同好会の「第34回映画鑑賞会」で、吉永小百合さんが初めて企画に挑戦した『不思議な岬の物語』を観ました。第38回モントリオール世界映画祭で「審査員特別賞グランプリ」と「エキュメニカル審査員賞」の2冠を受賞した作品を、駅シネマの会の皆さんと一緒に鑑賞できたので、いい思い出になりそうです。

a0017183_109489.jpg

◎『不思議な岬の物語』スタッフ

監督~成島出
企画プロデュース~吉永小百合・成島出
原作~森沢明夫『虹の岬の喫茶店』(幻冬舎文庫)
脚本~加藤正人・安倍照雄
音楽~安川午朗・村治佳織
衣装デザイン~鳥居ユキ


◎『不思議な岬の物語』キャスト

吉永小百合~柏木悦子(岬カフェ店主)
阿部寛~柏木浩司(悦子の甥、生業は何でも屋)
笑福亭鶴瓶~タニさん(岬カフェに30年間通い続ける)
笹野高史~竜崎徳三郎(漁師、岬カフェ常連)
竹内結子~竜崎みどり(徳三郎の娘、突然実家に戻ってきた!)
春風亭昇太~柴本孝夫(花農家の一人息子)
小池栄子~柴本恵利(孝夫と岬のお花畑で結婚式を♥ )
井浦新~大沢克彦(妻を亡くした陶芸家、幼い娘に導かれて岬カフェへ)
吉幾三~行吉先生(浩司やみどりの母校の恩師)
近藤公演~山本(岬村の警官ヤマちゃん)
片岡亀蔵~ドロボー(包丁研師だったが…)
中原丈雄~鳴海(岬村の牧師)
石橋蓮司~雲海(岬村の僧侶)
米倉斉加年~富田(岬村の医者)
モロ師岡~消防団長(村の消防団を率いる!)
杉田二郎・堀内孝雄・ばんばひろふみ・高山巌・因幡晃
(「青年?団フォーク愛好会・ブラザーズ5」を結成し、劇中歌を♪)


◎『不思議な岬の物語(映画版)』あらすじ(さわりだけ)

*海の向こうに富士山を臨めるのどかな岬村。そこで柏木悦子(吉永小百合)は「岬カフェ」を営んでいる。毎朝浩司 (阿部寛)と一緒に小船に乗って小島に行き、一日分の湧き清水を汲み、それで珈琲を入れる。
悦子の心尽くしの珈琲と癒しを求めて、常連のタニさんや漁師/農家/牧師/僧侶/医者たちが集い、穏やかな日常を過ごしていた。
…そんなある日 彼らに変化の風が吹き始め、人生の荒波が次々と押し寄せて来た…岬村の人たちの将来はどうなるのか?(以下略)


◎『不思議な岬の物語(映画版)』感想

*(若い方やサユリストでない方などのレビューは高くないようですが、)この作品で、私はじんわりほっこり癒されて暖かい気持ちになりました。映画を鑑賞する前は毎日忙しくて心にゆとりがなかったのですが、『不思議な岬の物語』を観ていたら、心が潤って落ち着いてきました…「独りじゃないよ」「大丈夫、きっと大丈夫」等 暖かい台詞が散りばめられていて、思い遣りや人との繋がりや、前向きに生きる力を感じました。

*『不思議な岬の物語』はタイトル通り、ファンタジー的要素も感じられました。悦子が手をかざして「美味しくな~れ」と珈琲におまじないを掛けたり、父と子が東京から虹を追い駆けてきたら「岬カフェ」に辿り着いたり、メルヘンチックなシーンも多々ありました。吉永小百合さんという存在そのものがfantastic♥なので、作品の主人公にぴったりだと思いました。
*小百合さんを囲む出演者たちも適材適所でそれぞれキャラが立っていて、しかも皆さん和気あいあいとしていて、いい雰囲気を醸し出していました。穏やかな海と空/大きな虹/一面の花畑など、モチーフとなった千葉県明鐘岬の景色も綺麗で牧歌的で、訪れた事がない私も、懐かしさを覚えました♥♥

◎ 今回、駅シネマ同好会の皆さんと良い時間を過ごし、ほっこりした気持ちで家路に着きました。皆さん、これからも宜しくお願いします。m(_ _)m   


                         (完)
[PR]

by tnagareyama | 2014-11-08 10:14 | 駅シネマ | Comments(0)
2014年 06月 27日

駅シネマ同好会」で『ノア約束の舟』を観ました

~嶋沢伶衣子(1981年独文卒)~

*6月18日(水)、駅シネマ同好会の「第32回映画鑑賞会」で、ダーレン・アロノフスキー監督の最新作『ノア約束の舟』を観ました。
鈴木会長・朝倉世話人・上谷・菅原・嶋沢(敬称略)の5名が参加しました。
映画を観終わってから、モール内のお蕎麦屋さんで感想を語り合いました。『ノア』は難解な作品なので、駅シネマ同好会の皆様のコメントがとても参考になりました。
a0017183_20552791.jpg

『ノア約束の舟』監督・キャスト
ダーレン・アロノフスキー監督
ラッセル・クロウ~ノア
ジェニファー・コネリー~ノーマ(ノアの妻)
アンソニー・ホプキンス~メトシェラ(ノアの祖父)
ダグラス・ブース~セム(ノアの長男)
ローガン・ラーマン~ハム(ノアのニ男)
レオ・マクヒュー・キャロル~(ノアの三男)
エマ・ワトソン~イラ(孤児/ノアの養女)
レイ・ウィンストン~トバル・カイン(カインの末裔)

◎『ノア 約束の舟』レビュー
*神がノアを選んだように、この作品は観る人を選ぶのでは?と思いました。
ノアの物語の再現を期待する方、創造論を支持する方、アロノフスキー監督の解釈手法に馴染めない方、体調がすぐれない方などは、この映画を楽しめないかもしれません...私も十分には楽しめなくて重苦しく感じたので、未消化な部分や疑問点を書かせて下さい。 m(_ _;)m
①創世記のノアの話には詳細な描写がないのでいろいろな解釈ができると思っていましたが、鬼才アロノフスキー監督の解釈は、私の理解を超える程でした。旧約聖書の時代なのに最終戦争後のような荒廃した雰囲気も感じられ、登場人物たちも紀元前とは思えない衣装を着けていて、ハルマゲドンを辛うじて生き残った人のようでもありました。傲慢な現代人に対する監督からの「戒め」のメッセージも含んでいるのでしょうか?
②ノアの一族はアロノフスキー監督同様 ベジタリアンでベリーの実などを食べていました。一方カインの末裔たちは生肉を貪り食いました。絶滅する恐れのある動物や無尽蔵でない資源を大量消費する人類への「警鐘」なのでしょうか?
③映画「ノア」に、エデンの園から追い出された堕天使”ウォッチャーズ”という岩の怪物が登場した時は、B級SF映画のテイストを感じて私は違和感を覚えました。後で調べてみたら、ウォッチャーズは 旧約聖書の巨人ネフィリムを指すようですね?モンスターの様な彼らが輝く光となって天に戻った時は、とても美しかったです。監督は、独自の視点でネフィリムを映像化したのでしょうか?
④中盤で箱舟が完成し、すべての動物が1つがいずつ舟に入っていきました。ところが、ルシファーの化身の蛇たちはつがいではなく群れを成してやってきました。また、ノアは”蛇の抜け殻”を結んで子供たちを祝福しました。全編通して「蛇」や「智恵の実」の場面が多くて怖いほど印象に残りました。

◎鬼才アロノフスキー監督の作品なので、私には理解の及ばない所がありました。けれども、序盤から終盤まで深く考えさせられ、「一神論」に馴染みの薄い日本人として大変 勉強になりました。
それから、登場人物たちを内省的苦悩で追い込む監督独特の手法が、今作でも活かされていました。特に、ノアが泥酔して裸になる場面は、不完全な人間ノアが描き出されていたと思いました。
*以上、『ノア 約束の舟』の感想です。
駅シネマ同好会の皆さま、これからもどうぞ宜しくお願いします。   
                               (完)  
[PR]

by tnagareyama | 2014-06-27 20:57 | 駅シネマ | Comments(0)
2014年 02月 06日

「駅シネマ同好会」で『小さいおうち』を観ました

                    ~嶋沢伶衣子(1981年独文卒)~

*1月27日(月)、駅シネマ同好会の「第31回映画鑑賞会」で、山田洋次監督の82本目となる最新作『小さいおうち』(原作 中島京子)を観ました。
             「小さいおうちパンフレット」
a0017183_11483272.jpg

*映画の舞台の「小さいおうち」は昭和モダニズムが再現されていて、私は お洒落で上品な和洋折衷の世界に惹きこまれました。赤い屋根/洋風ポーチ/ステンドグラス/応接セット/蓄音機等々、モダンで印象的でした。本や玩具など随所に使われた小道具もレトロな情緒を漂わせていて、役者さん達も当時の雰囲気を醸し出していました。

             「劇中小道具(絵本等)」
a0017183_11492657.jpg

             「劇中小道具(玩具等)」
a0017183_11494188.jpg

◎『小さいおうち』映画版あらすじ(さわりだけ)

*平成に生きる健史(妻夫木聡)は、生涯独身を通した大伯母タキ(倍賞千恵子)が大学ノートにしたためている”自叙伝”を読むのを楽しみにしていた。
*昭和11年、若かったタキ(黒木華)は山形から女中奉公をしに上京して、小説家の小中先生(橋爪功)に一年仕え、その後平井家に奉公する事となった。赤い屋根のその家には、玩具会社常務の雅樹(片岡孝太郎)と若奥様の時子(松たか子)と恭一坊ちゃんが暮らしていた。お洒落で綺麗な時子に、タキは憧れの気持ちを抱く。
*ある日、雅樹の会社の社長と社員たちが平井家に集まり、日中戦争や金儲けの話で盛り上がった。デザイン部の板倉(吉岡秀隆)だけは彼らの輪に溶け込めず、子ども部屋に行って恭一坊ちゃんと一緒にうたた寝してしまう。皆が帰ってから目覚めた板倉は時子と音楽や映画の話などで意気投合し、やがて二人は逢瀬を重ねるようになる...戦争の影が忍び寄る中、小さな家に閉じ込めた「秘密」が、タキの目線で書き綴られていった...

◎『小さいおうち』映画版感想

(この映画の感想をネタバレ無しで書くのは難しいです。これから観る予定の方もいらっしゃるでしょうから気をつけますが、多少のネタバレはお許し下さい。)

   序盤、雪深い山形の寒村からタキが上京した時点で、地方から出てきた頃の自分を思い出して目頭が熱くなりました。大都会東京の赤い屋根のモダンなお家で仕えた日々は、タキちゃんの人生で一番輝いて充実していた時期だったのかもしれません。

   平井家に骨を埋める位の覚悟で奉公したタキは、奥様の秘め事を誰にも話せず一人苦しみます。大好きな奥様や大切な家族が壊れないよう、幸せの象徴の「小さいおうち」が無くならないよう、必死で守ろうとします。けなげでひたむきなタキちゃんに、胸を打たれました。

   タキは”自分がしてしまった事”への後悔の念を最晩年まで持ち続け、あぁ、私は長く生き過ぎてしまった、と嘆いて堰を切ったように号泣しました。「そんなに苦しまなくていいのに」という言葉は、先に逝った時子たちの想いも伝えているようでした...

   『小さいお家』を観終わって、駅シネマの会の皆さまと 思った事を語り合いました:この作品は、観る人によって解釈や感想が違ってくるのでは?と、私は思いました。登場人物の誰に感情移入したか、俳優陣は適材適所か、山田監督の作品が好きか、原作を既読か未読か、男性/女性、既婚/未婚、年齢層などによってかなり違ってくると思いました。

駅シネマ同好会の皆さま、これからもどうぞ宜しくお願いします。      m(,_,)m

                               (完)                                    
[PR]

by tnagareyama | 2014-02-06 11:59 | 駅シネマ | Comments(0)
2013年 11月 12日

駅シネマ会で「そして父になる」を観ました。


昭和41年政経卒第5区 江後田正明

鑑賞日:平成25年11月8日(金)
参加者:鈴木会長、朝倉幹事、嶋沢さん、江後田
(映画のストーリー)
  一流大学を卒業し大手建設会社に勤め、エリートコースを歩み人生は全て自分の能力と努力で勝ち取って来たと自負する野々宮(福山雅治)は6歳になった一人息子の慶多の優しすぎる性格をもどかしく思って居た。
  そんな時に、野々宮の人生を大きく変えてしまうような「慶多は自分たちの血を分けた子では無い」という病院の子供取り違えが有ったと知らされる。
  病院の仲介で、取り違えた野々宮の実子(琉晴)を育てて来た、群馬県で小さな電気屋を営む斉木(リリー・フランキー)家族と相互の交流を深め、色々なイベントを重ねる等の努力をしたが、中々  最善の解決策を見いだせないでいたが、最終的には子供たちを「交換」する事になった。
  琉晴は自然豊かな地方都市で庶民的な家族愛の中で育てられ、野々宮の都心のマンション暮らしに戸惑い、且つ育ての親とは生き方が違う野々宮には中々馴染めない事から、野々宮にとって本当の父になる道が始まる。
a0017183_9262729.jpg

(感想)
 今まで特に映画を観に行く機会を自分から作る程映画好きとは言えない文化度の低い小生だが、「駅シネマ会」が朝倉さんの発案でスタートしてからスケジュールが許せば極力この会に参加する事にしており、数年前にこの会で「剣岳」を見てから映画の持つ魅力にハマったようだ。
  今回の「そして父なる」も是枝監督の原作があること、また第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞したことも知らずに参加したが、感受性乏しい小生でも、子供たちの事を考えると泣かされたし、色々と考えさせられる大変素晴らしい映画だ。
  この映画の監督が意図したテーマは「父親とは何か」「家族とは何か」「血縁とは何か」等を観客に考えさせ更には「人生とは何か」をも我々観客に問うているようだ。
 観た感想を一言で言えば、自分で築いて来た家族とその人生に「これで良かったのか?」と多くの反省を迫られる映画であったが、「人生とは家族や友人等のその人の周りの人々との人間的な温かいふれ合いによって支えられているので、血縁とかに関わらず人間的な関係を大切に生きて行く事」を再確認出来た点で見応えがあった。
  また、この映画を通じ是枝監督はこのような個人と家族が織りなす社会への影響も問うて居るように小生は感じたので、飛躍がある事を承知で個人的な意見も添える事をお許し願いたい。
  小生は、昭和40年の中頃から後半に掛けて二人の子供に恵まれたが、当時はまだ男社会の色彩が濃く残っており、男は外で仕事に専念し、妻が育児・教育・家事を分担するのが当たり前の世界であり、恥ずかしながら「父親とは何か」「家族とは何か」「血縁とは何か」を深く考える事は無かった。
  この映画を観て初めて深くこれらの事を考えさせられたが、我々の世代の多くの父親は家庭内での父親としての務めを放棄してきた為、子供たちは母性が本来的に持つ「優しさ」の影響を時間的にも多く受け育った結果男子が優しくなる一方、女子が逞しくなり「女性優位の時代」を作り出した。その副産物として若い男女の未婚率を高める一因となり、世界でも稀にみる少子高齢化社会を招来したように思えてならない。我々世代では、「戸籍上の父親であるが父になれない」父親が多く、小生の周りの多くの仲間からも同じような意見を聞くことが多い。
  また、「家族とは何か」を考えた時、日本の家族の考えが戦後大きく変わり「核家族」が当たり前となりアメリカナイズして来ている。 アメリカでの経験では人種は問題になる事があるが、血縁が大きな問題となるような例を聞いたことが無く、結婚した3組の内1組が離婚すると言われている国柄からすれば成る程と言えばその通りだと思う。離婚しても子供がいる場合は、実子を引き取らない場合は、定期的に元の親子関係を継続するケースが当たり前であり、あの自由の象徴であるアメリカでも「血縁」からは逃げる事が出来ないという事かも知れない。          (完)

 
[PR]

by tnagareyama | 2013-11-12 09:29 | 駅シネマ | Comments(0)