流山稲門会

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カテゴリ:俳句の会「交譲葉」( 63 )


2017年 07月 26日

俳句の会「交譲葉」29年7月句会報告

  1. 開催日時  29.7.22(土)10:00~12:00

  2. 開催場所  生涯学習センター C―201会議室

  3. 参加者   宮内・小西・漆野・青木・小川・森川・菅原・安居

          の8名

  4. 兼 題   兼題「鰻(うなぎ)」

  5. 選 句   5点句(1)、3点句(5)、2点句(3)、1点句(6)を選句した。

    (5点句)

    風鈴やとはずがたりの白昼夢・・・・・・・菅原 互酬

    (選評)

     句調が格調ある事を評価した。後深草院の二条が表した「とはずがたり」は、恋多き女の14才から31才までの愛欲生活を自ら語った日記である。
     句作者は涼やかな風鈴の音を聴きながら気持ちよく昼寝し、「とはずがたり」作者の世界の夢を見たのであろうか。
     あるいは、自らの若き日のアバンチュールの夢を見たのであろうか。はたまた、現実離れした白昼夢を語りたいという気持ちを詠んだのであろうか。
    (悠閑亭徹心)

    (3点句)

    鰻重を食むと源内顔を出し・・・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内)

    夏祭り神輿も消えゆく鄙のあり・・・・・・・・小西 小牧

    蚊帳の中母の温もり残りけり・・・・・・・・・漆野 達磨






    狭き桶くねり重なる鰻かな・・・・・・・・・・武   美(小川)

    打ち水に後翅の藍が光けり・・・・・・・・・・菅原 互酬                                

    (2点句)

    炎帝もものかわと咲く夾竹桃・・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内)

    石段でジャンケン遊び額紫陽花・・・・・・・・鷹   嘴(安居) 

    道尋ね送られたるや青田波・・・・・・・・・・鷹   嘴(安居)

    (1点句)

    豆腐あれば言いつつ一はうなぎめし・・・・・・小西 小牧

    サングラス悪の仕草をしてみたく・・・・・・・漆野 達磨

    夏の夜は語り尽きないクラス会・・・・・・・・青木 艸寛

    虫干しや一年ぶりのお披露目会・・・・・・・・武   美(小川) 

    蒲焼きの黒き瓦に輝けり・・・・・・・・・・・菅原 互酬

    鰻重を返す風呂敷一筆箋・・・・・・・・・・・鷹   嘴(安居)







    (投 句)
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        

    鰻食みその口にて詩語る君・・・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内)

    夕凪の記憶を越えし熱帯夜・・・・・・・・・・小西 小牧       

    土用の日たれか鰻を想いやる・・・・・・・・・漆野 達磨              

    腹減ったうな重二杯大満足・・・・・・・・・・青木 艸寛

    日は高し小さき影は今の吾・・・・・・・・・・青木 艸寛

    陽に透ける太き葉脈天道虫・・・・・・・ ・・武   美(小川)

    鰻屋のうの字に頭と尻尾あり・・・・・・・・・夢   心(森川)

    巣から落ち蟻にまみれた雀の子・・・・・・・・夢   心(森川)

    願い込め七夕色紙結びけり・・・・・・・・・・夢   心(森川)
       

  6. 句会後記(菅原 互酬)

     今月の兼題は「鰻」であった。夏バテ解消の代表格といえば「うなぎ」そのウナギを土用の丑の日に食べる事になった仕掛け人と言えば平賀源内であったとのことですが、その夏の土用には丑の日が年に1日、ちなみに日本で一番暑いこの時期を乗り切るために栄養価の高いウナギを食べる習慣は「万葉集」にも詠まれているようです。

     そして、ゆずりはの会員の皆さんは、いつも顔艶が良くて健康人が多いように感じていますが、ウナギはお好きですか。人生は、時には背筋ピンも必要でしょうが、ウナギのように「のらり、くらり、ぬるり」と時を過ぎすことも、必要かもしれませんね。そして過去にあまりとらわれない生き方も健康を作る秘訣の様ですね。

     句集第5号の発行を待ち、今夜は、ビールと「うなぎ」で夏の夜長をゆっくり楽しみますか。
                                (以上)


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by tnagareyama | 2017-07-26 10:59 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)
2017年 07月 04日

俳句の会「交譲葉」29年6月句会報告


1.開催日時  29.6.24(土)10:00~12:00
  1. 開催場所  生涯学習センター C―201会議室

  2. 参加者   宮内・小西・漆野・青木・森川・菅原・安居の7

          〇投句は9名

  3. 兼 題   兼題「黴(かび)」

  4. 選 句  10点句(1)、4点句(4)、3点句(1)、2点句(2)、

      1点句(7)を選句した。

    (10点句)

    さらさらと風と戯る青もみじ・・・・・・・・・鴇 香子(朝倉)

    (選評)

    もみじの葉の生えそろったこの時期ならではの美しい光景が目に浮かびます。

    『さらさら』から爽やかな風と薄い葉を通しての光が感じられ、緑のシャワーを浴びている気持ちになります。

    (武  美)
    (4点句)

    黴の香や落書きもあり古ノート ・・・・・・・・・小西 小牧

    (選評)

    他人にとっては古臭く無価値に見えるものでも、本人にとってはかけがえのない記憶、思い出につながっていて、大切にとまではいかないまでも捨てられずにいることがあります。落書きがあることでより一層その記憶は鮮明になるのでしょう。技術的には中七のもありの三文字がよく効いていて、相変わらず上手いなあと思いました。(鷹  嘴)

    夏蜜柑落つるがままや老いの家 ・・・・・・・・・・小西 小牧

    (選評) 

    散歩すれば、庭先に夏蜜柑が、沢山輝いて見える家があります。しばらくすると、その蜜柑は収穫されず、自然に落下している。高齢者の庭先は、自然に任せて、落ちていく…そんな光景を作者は見出したのでしょう。

    果樹も、甘いものに人気がありますが、夏蜜柑の良さはそのすっぱさにあります。それに手を付けない、自然に任せる一抹の哀れさが、十分に表現されています。余分な飾りのない、すっきりとした、いい句といえます。(青木 艸寛)

    濡れそぼる四葩の花の通うりゃんせ・・・・・・・・漆野 達磨

    (選評)

    梅雨のこの季節の花と言ったら紫陽花ですね。この季節には茎も葉大きく茂り、そして庭いっぱいに四葩(よひら)が一段と光出す。

    そんな雰囲気の中を「とうりゃんせ とうりゃんせ ここはどうこの細道じゃ 天神さまの細道じゃ・・・・・・」で始まる江戸時代のわらべうたの雰囲気を醸しだしている。水滴に光輝いき虹色に咲く花を「四葩(よひら)の花」という紫陽花の別名が、見事に浮かび上がらせいる。

    「どうぞ見て下さい」「どうぞ見てください」と訴えているように「通うりゃんせ」の5文字は続いているのである。

    情景をきれいに切っとった美しい俳句である。(菅原 互酬)

    鳥なれば舞ひて干さむや黴雨(つゆ)の空・・・・・・・鷹  嘴(安居)

(選評)

鳥なれば舞ひて干さむや黴雨の空 この時期、主婦にとって黴は大敵。雨でも降れば洗濯物は乾かないし、家中ジメジメ。家丸ごと干したい気分。鳥だったら空高く舞って黴雨を振り払えるかもしれないと。

視点のユニークさに惹かれました。兼題の句にも「黴光る」と言う表現があり感心しましたが、無難にではなく感性の響く句作りの大切さを教えてもらった気がします。
                             (小西小牧)

(3点句) 

旱畑(ひでりばた)決まり文句の面子かな・・・・ 鷹   嘴(安居)

(2点句)

黴払い純情詩集に涙落つ・・・・・・・・・・・・・漆野 達磨

黴光り色あざやかな明日香女(ひと)・・・・・・・菅原 互酬

(1点句)

作りし句忽ち黴が生えはじむ・・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内)

夏めく夜ラマンチャの男(ひと)とワイン酌む・悠閑亭徹心(宮内)

初夏の風吾が心にも潤いあり・・・・・・・・・青木 艸寛
取り置きの馳走見つけしものは黴・・・・・・・武  美(小川
梅雨晴れ間天より大丸もらえたり・・・・・・・武  美(小川)

難病に道生もなし五月闇・・・・・・・・・・・夢  心(森川)

砂浴びの雀見ている暑さかな・・・・・・・・・夢  心(森川)




(投 句)
 

晩年はデルフィニウムの如清明に・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内) 

梅雨寒や季節外した鶯の声・・・・・・・・・・小西 小牧   

立葵会えてうれしや散歩路・・・・・・・・・・漆野 達磨 

黴雨(ばいう)の夜(よ)夫(つま)の鼾にかき消され・・鴇香子(朝倉)

雨寒に老いし猫の寝息かな・・・・・・・・・・鴇  香子(朝倉)           

空実家古日記見つけ黴払う・・・・・・・・・・青木 艸寛

光散る駿河の蜜柑花満開・・・・・・・・・・・青木 艸寛           

生い茂る水辺さわやか旱梅雨・・・・・・・・・武  美(小川)    

黒靴に白く浮きたる黴模様・・・・・・・・・・夢  心(森川)

花菖蒲色とりどりの紙風船・・・・・・・・・・菅原 互酬

梅雨に入り雨音で見る烏草樹・・・・・・・・・菅原 互酬

山鳩や如何にか干さむ黴の露・・・・・・・・・鷹   嘴(安居) 
    
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           

  1. 句会後記(夢  心)

    投句は9名、選句は8名、句会出席者は7名であった。

    平成246月に開始したこの句会も6年目に入った。冒頭、28年度の会計報告がなされ、新年度の会費を納め、句集「交譲葉」第5号の編集が話題になった。選句のやり方についても見直されて、秀句を3点としていたのを2点にして7月句会から実施することとなった。

     さて、兼題の「黴」である。梅雨時の湿気は特に黴を生じやすいとして、夏の季語ということになっている。正月の餅に生える黴はよく目にするところである。作りし句に生える黴とは比喩的な表現だと思うのだが、この黴は季語になりうるのか。悩ましいところである。

     烏草樹が読めなかった。読めないから意味が分からない。さしぶと読むと教えてもらって辞書が引けた。デルフォニウムもこの句会で初めて知った言葉である。新しい知識が得られるのも句会ならではの効用である。

     で、選句であるが、意味不明のものは選べない。一読してその情景がすっと解って共感できるものを選ぶ。今回秀句に選んだものが10点句になっていたは我が意を得たりの思いであった。

     以前、千葉氏が、一読して絵が思い浮かぶ句を選句すると言っておられたのを思い出す。その千葉氏は難病を得て、帰らぬ人となられたが、氏の存在感は消えることはない。

    ご冥福を祈ります。

                          (以上)

                           
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by tnagareyama | 2017-07-04 14:46 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)
2017年 07月 04日

俳句の会「交譲葉」29年6月句会報告


1.開催日時  29.6.24(土)10:00~12:00
  1. 開催場所  生涯学習センター C―201会議室

  2. 参加者   宮内・小西・漆野・青木・森川・菅原・安居の7

          〇投句は9名

  3. 兼 題   兼題「黴(かび)」

  4. 選 句  10点句(1)、4点句(4)、3点句(1)、2点句(2)、

      1点句(7)を選句した。

    (10点句)

    さらさらと風と戯る青もみじ・・・・・・・・・鴇 香子(朝倉)

    (選評)

    もみじの葉の生えそろったこの時期ならではの美しい光景が目に浮かびます。

    『さらさら』から爽やかな風と薄い葉を通しての光が感じられ、緑のシャワーを浴びている気持ちになります。

    (武  美)
    (4点句)

    黴の香や落書きもあり古ノート ・・・・・・・・・小西 小牧

    (選評)

    他人にとっては古臭く無価値に見えるものでも、本人にとってはかけがえのない記憶、思い出につながっていて、大切にとまではいかないまでも捨てられずにいることがあります。落書きがあることでより一層その記憶は鮮明になるのでしょう。技術的には中七のもありの三文字がよく効いていて、相変わらず上手いなあと思いました。(鷹  嘴)

    夏蜜柑落つるがままや老いの家 ・・・・・・・・・・小西 小牧

    (選評) 

    散歩すれば、庭先に夏蜜柑が、沢山輝いて見える家があります。しばらくすると、その蜜柑は収穫されず、自然に落下している。高齢者の庭先は、自然に任せて、落ちていく…そんな光景を作者は見出したのでしょう。

    果樹も、甘いものに人気がありますが、夏蜜柑の良さはそのすっぱさにあります。それに手を付けない、自然に任せる一抹の哀れさが、十分に表現されています。余分な飾りのない、すっきりとした、いい句といえます。(青木 艸寛)

    濡れそぼる四葩の花の通うりゃんせ・・・・・・・・漆野 達磨

    (選評)

    梅雨のこの季節の花と言ったら紫陽花ですね。この季節には茎も葉大きく茂り、そして庭いっぱいに四葩(よひら)が一段と光出す。

    そんな雰囲気の中を「とうりゃんせ とうりゃんせ ここはどうこの細道じゃ 天神さまの細道じゃ・・・・・・」で始まる江戸時代のわらべうたの雰囲気を醸しだしている。水滴に光輝いき虹色に咲く花を「四葩(よひら)の花」という紫陽花の別名が、見事に浮かび上がらせいる。

    「どうぞ見て下さい」「どうぞ見てください」と訴えているように「通うりゃんせ」の5文字は続いているのである。

    情景をきれいに切っとった美しい俳句である。(菅原 互酬)

    鳥なれば舞ひて干さむや黴雨(つゆ)の空・・・・・・・鷹  嘴(安居)

(選評)

鳥なれば舞ひて干さむや黴雨の空 この時期、主婦にとって黴は大敵。雨でも降れば洗濯物は乾かないし、家中ジメジメ。家丸ごと干したい気分。鳥だったら空高く舞って黴雨を振り払えるかもしれないと。

視点のユニークさに惹かれました。兼題の句にも「黴光る」と言う表現があり感心しましたが、無難にではなく感性の響く句作りの大切さを教えてもらった気がします。
                             (小西小牧)

(3点句) 

旱畑(ひでりばた)決まり文句の面子かな・・・・ 鷹   嘴(安居)

(2点句)

黴払い純情詩集に涙落つ・・・・・・・・・・・・・漆野 達磨

黴光り色あざやかな明日香女(ひと)・・・・・・・菅原 互酬

(1点句)

作りし句忽ち黴が生えはじむ・・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内)

夏めく夜ラマンチャの男(ひと)とワイン酌む・悠閑亭徹心(宮内)

初夏の風吾が心にも潤いあり・・・・・・・・・青木 艸寛
取り置きの馳走見つけしものは黴・・・・・・・武  美(小川
梅雨晴れ間天より大丸もらえたり・・・・・・・武  美(小川)

難病に道生もなし五月闇・・・・・・・・・・・夢  心(森川)

砂浴びの雀見ている暑さかな・・・・・・・・・夢  心(森川)




(投 句)
 

晩年はデルフィニウムの如清明に・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内) 

梅雨寒や季節外した鶯の声・・・・・・・・・・小西 小牧   

立葵会えてうれしや散歩路・・・・・・・・・・漆野 達磨 

黴雨(ばいう)の夜(よ)夫(つま)の鼾にかき消され・・鴇香子(朝倉)

雨寒に老いし猫の寝息かな・・・・・・・・・・鴇  香子(朝倉)           

空実家古日記見つけ黴払う・・・・・・・・・・青木 艸寛

光散る駿河の蜜柑花満開・・・・・・・・・・・青木 艸寛           

生い茂る水辺さわやか旱梅雨・・・・・・・・・武  美(小川)    

黒靴に白く浮きたる黴模様・・・・・・・・・・夢  心(森川)

花菖蒲色とりどりの紙風船・・・・・・・・・・菅原 互酬

梅雨に入り雨音で見る烏草樹・・・・・・・・・菅原 互酬

山鳩や如何にか干さむ黴の露・・・・・・・・・鷹   嘴(安居) 
    
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           

  1. 句会後記(夢  心)

    投句は9名、選句は8名、句会出席者は7名であった。

    平成246月に開始したこの句会も6年目に入った。冒頭、28年度の会計報告がなされ、新年度の会費を納め、句集「交譲葉」第5号の編集が話題になった。選句のやり方についても見直されて、秀句を3点としていたのを2点にして7月句会から実施することとなった。

     さて、兼題の「黴」である。梅雨時の湿気は特に黴を生じやすいとして、夏の季語ということになっている。正月の餅に生える黴はよく目にするところである。作りし句に生える黴とは比喩的な表現だと思うのだが、この黴は季語になりうるのか。悩ましいところである。

     烏草樹が読めなかった。読めないから意味が分からない。さしぶと読むと教えてもらって辞書が引けた。デルフォニウムもこの句会で初めて知った言葉である。新しい知識が得られるのも句会ならではの効用である。

     で、選句であるが、意味不明のものは選べない。一読してその情景がすっと解って共感できるものを選ぶ。今回秀句に選んだものが10点句になっていたは我が意を得たりの思いであった。

     以前、千葉氏が、一読して絵が思い浮かぶ句を選句すると言っておられたのを思い出す。その千葉氏は難病を得て、帰らぬ人となられたが、氏の存在感は消えることはない。

    ご冥福を祈ります。

                          (以上)

                           
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by tnagareyama | 2017-07-04 14:46 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)
2017年 05月 31日

俳句の会「交譲葉」29年5月句会報告


  1. 開催日時  29.5.27(土)14:00~16:00

  2. 開催場所  一茶双樹記念館 一茶亭

  3. 参加者   宮内・小西・漆野・青木・小川・森川・安居の7名

          〇投句は8名

  4. 兼 題   兼題「花水木」

  5. 選 句  10点句(1)、6点句(1)、4点句(4)、2点句(1)、 
         1点句(6)を選句した。

    (10点句)

    花水木一花ごとの風遊び・・・・・・・・・・武 美(小川)

    (選評)

    10ポイント獲得は、これまでの最高得点です。素晴らしいの一言といえます。真白の花水木の花弁が互いに、風に任せてひらひら揺れているさまが目に浮かびます。まさに、風と遊んでいる…。各花弁が動いている、この表現が、多くの人の共感を得たのだと思います。しかし、ひらひらと風と戯れながら、花弁は何を伝えたかったのでしょう。想像するだけでも、胸が躍りますね。
                                                              (青木 勝代志 )
        
                   

    (6点句)

    青葉風こだわり一つ流しゆく・・・・・・・・・・小西 小牧

    (選評)

    今回最も共感できた一句です。年を重ねてきますと個性であり生きる支えであったはずの“こだわり”が自由な発想を妨たり、周囲から疎んじられたりすることがあります。鬱陶しい花粉の季節も終わり、気持ちの良い五月の風に身をゆだねていると、頑なにあるいはクヨクヨとこだわっていたことが離れてくれそうです。

    この句の良いところは、“青葉風”が季語にとらわれず自由さがあり、俳句の中で内容が実践できている点と、“一つ”“流しゆく”という余韻のある言葉選びが素晴らしいと思いました。私は新たな“こだわり”がますます増え続けている状況ですが、不要となったものは部屋の中と同様に片付けて頭の中を風通し良くしていたいものです。(鷹 嘴)

    (4点句)

    古稀となる妹(いも)と揃えし夏衣・・・・・・・・小西 小牧

    (選評) めでたく70歳を迎えた妹さんですが決して平坦な道のりではなかったであろうと上五の「と」で推測され、詠み手であるお姉さんの安堵感や嬉しさがひしひしと伝わってきます。おそろいの服を揃える仲の良さや、それを着て過ごす時間を楽しみに思う気持ちも表されています。妹さんへの過去現在未来にわたるたっぷりな愛情と親密さに溢れた素敵な句です。また、明るい軽やかな気持ちと「夏衣」がぴったりと合い、季語の選び方もすばらしいなと思いました。(武 美)

長谷新樹十一面が覗き込み・・・・・・・・・青木 艸寛

 (選評) 
長谷寺は十一面観音が有名だがその観音と新樹とのからみに新鮮さを感じた。みずみずしい緑におおわれた木々の美しさを愛でるのはこの季節ならではである。それは観音様にとっても同じであろう。
                           (小西 小牧)                  


鳥帰る瀑布に二つ影残し・・・・・・・・・・・・武 美(小川)

(選評) この句の「・・瀑布に・・・」から、「ああ涼しそう、もう夏なんだ。」と云う気持ちが一気に湧いてきました。そし「滝」「飛泉」「ナイアガラ瀑布」などいろいろな滝を想像し、めぐらすことが出来き、この鳥は渡り鳥のマガモなのかツグミなのか・・・。 高い所から水煙のような又、白い布を垂らしたようスクリーンを背景に二羽の鳥がなかよ元気に飛翔して行く様子。それをを眺めて行くうちに影として残像して自分の目に焼き付いてしまったかのような鳥。

そんな見事な墨絵を見ているような想像を深く書きたててくれる豪快な俳句である。(菅原 互酬)

肩並べ湯につかりたる暮の春・・・・・・・・・・鷹  嘴(安 居)

(選評)

一読、行く春を惜しんで旅に出たカップルが、秘湯の宿の露天風呂か、又は家族風呂で、ゆっくりと湯につかっている景色を思い浮かべて、羨望の思いも込めて秀句とした。

一方、作者は熱海へ旅をした時、道端の足湯に疲れた足を休め、たまたま隣り合わせた老婦人と肩を並べて足湯を使った光景を詠んだというのである。何たる曲解、想像のなせる解釈であることか。例えば、「肩並べ足湯を使う暮れの春」とでもあれば、想像の余地ももっと狭くなっていたと思う。

読む人に勝手な解釈を許すところが秀句たる所以か。(夢  心)

(2点句) 

・かんばせに薄紅掃きし花水木・・・・・・・・夢  心(森川)

   

(1点句)

・アマリリス無名花侍らせ誇りかに・・・・・・悠閑亭徹心(宮内)

・並木道薫る明治や花みずき・・・・・・・・・漆野 達磨  

・ゴキブリを逐うて二人の仲もどり・・・・・・漆野 達磨

・側溝に流され積る竹落葉・・・・・・・・・・夢 心(森川)

・朝毎に穫る絹莢の太鼓腹・・・・・・・・・・夢 心(森川)

・のぼり来て伊豆山神社風薫る・・・・・・・・鷹 嘴(安居)

(投 句)  

・街皚皚(がいがい)ハナミズキに染められて・悠閑亭徹心(宮内)

見頃との小さき記事や花水木・・・・・・・・小西 小牧  

・夏の雨打たれて盆栽昇天す・・・・・・・・・漆野 達磨

・贈り物小脇抱えて花水木・・・・・・・・・・青木 艸寛

・柏餅甘さ加減に母苦闘・・・・・・・・・・・青木 艸寛

・柏餅馴染みの店の代がわり・・・・・・・・・武   美(小川)

・愛贈り感謝のこころ花みずき・・・・・・・・菅原 互酬

・早苗植え顏ほころびて天仰ぐ・・・・・・・・菅原 互酬

・鯉のぼり日本中がのんびりと・・・・・・・・菅原 互酬

・会館を出でるや白き花水木・・・・・・・・・鷹  嘴(安居)
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        

  1. 句会後記(小西 小牧)

    2月以来の句会出席だった。久しぶりに句を作り批評しあう楽しさを実感させてもらった。そして、今さらながら面倒な作業を続けて下さっている世話人の方々有難うございます。

    難しいと思っていた花水木に十点句が出た。その繊細な描写に感心した。その半面、同じように注目されながら、二番手にまわり結局選句されなかった句も出てこの大きな差に、選ぶことの難しさも知らされた。自作に関しては、一本調子になる傾向を指摘された。私自身も自覚していたことなので今後、語順を推敲していきたいと思っている。

                              (以上)


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by tnagareyama | 2017-05-31 14:27 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)
2017年 04月 26日

俳句の会「交譲葉」29年4月句会報告

1.開催日時  29.4.22(土)10:00~12:00
2.
開催場所  生涯学習センター C―201会議室
3.
参加者   宮内・漆野・青木・小川・森川・菅原・安居の7名      4.兼 題   兼題「若草」
5.
選 句   8点句(1)、7点句(1)、6点句(1)、4点句(1)、
        3点 句(2)、1点句(4)を選句した。

(8点句)
      若草に座して語りし人何処・・・・・・・・夢  心(森川)
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(選評)
 兼題“若草”の句であり今回投句のあった二十一句の中で最高の八点をあげた秀句となった。夢心氏にとっては二か月続けてのことである。句の意味は調べるまでもなく容易であり、情景を思い浮かべ心情を感じることができる。私は“人”とは男性を想起したが、作者は女性を考えていたようだ。あえて性別を限定せず広がりをもたせたことが読む人に受け入れられたのだと思う。来月以降の参考にさせていただきたい。(鷹 嘴)

(7点句)
  1.      若草に寝転んでいる今が好き・・・・・・・菅原 互酬

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    (選評)

例えば、江戸川の百年堤防の緩やかな若草の斜面に、うららかな春の日差しを浴びて寝転んでいる。空には霞がかかっているかもしれない。そよ風が心地よくほほを撫で、小鳥の囀りがどこからか聞こえてくる。心にかかる憂きこともなく、陶然とした至福のひと時を慈しんでいる。3月の選評で引用した、「すべて世は事も無し」という詩句がまたしても浮かんで来た。(夢 心)

(6点句)

地球の疵覆い隠せよ芝桜・・・・・・・・漆野 達磨

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(選評)

日本の春の季節は百花繚乱、どの花見てもきれいであるが、芝桜の正しく「覆い隠す」姿は、ピンク色で敷きつめた絨毯そのものである。

そんな芝桜に地球のあちこちで争いや自然破壊が起きて、多くの疵跡が出来てしまっている。それらを俳句という17文字で憂慮し幸せを願う、作句者の心の優しさが窺われて、且つ、非常にスケールの大きい俳句であると思う次第である。 
                                   (菅原互酬)

(4点句)

にわたずみ流るる水と春の風・・・・・・菅原 互酬

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(選評) 

にわたずみとは雨水が庭に溜まって流れている様を言う。美しく整えられた日本庭園のそこここにもにわたずみがあり、春風が吹いているのであろうか。いかにも春の風情が彷彿され、詩情を感じる句である。選者はにわたずみが春らしく流れている事に視点を当て

  にわたずみゆるりと流れ春の風は如何かと思うのですが、、、悠閑亭徹心)

(3点句)

・蘖(ひこばえ)や路地の裏にも春が来ぬ・・・・悠閑亭徹心(宮内)  

・舟縁を流れ漂う花筏・・・・・・・・・・・・夢  心(森川)

(1点句)

・ランドセル小さき願い詰め込みて・・・・・・漆野達磨

・東風が吹く心沈めて書を開く・・・・・・・・青木艸寛

・明日見えぬ若草静かショベルカー・・・・・・武  美(小川)

・両岸の花を賞でいる櫓漕ぎ舟・・・・・・・・夢  心(森川)

(投 句)   

若草や吾が青の時去来せり・・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内) 

・若草萌ゆ吾はアキバで萌えにけり・・・・・・悠閑亭徹心(宮内) 

・若草やほつれし鬢に指絡み・・・・・・・・・漆野達磨             

・若草に風の音響き長閑なり・・・・・・・・・青木艸寛 

・春雨に表情変えぬは村地蔵・・・・・・・・・青木艸寛

・満開の桜に等し母子顔・・・・・・・・・・・武  美(小川)

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・両親を門に見送る入学子・・・・・・・・・・武  美(小川)           

・仕事終明日からまいで春休・・・・・・・・・菅原互酬

・若草のセーター羽織る乙女かな・・・・・・・鷹  嘴(安居) 

・薄紅やももとせの春ことほぎぬ・・・・・・・鷹  嘴(安居)

・童子に囲まれたるや春の園・・・・・・・・・鷹  嘴(安居)

6.句会後記(青木 勝代志)

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 俳句の世界に入り、はや5年が経過しました。作句の難しさは、短歌、川柳の比でない気がします。17字であるが故の制約、ルール等、頑固にも手法が語り継がれるゆえんです。今月の句会は、いずれの作品をも、会員それなりの創意、工夫、チャレンジの熱意が理解できます。人それぞれのチャレンジには、敬意を表したいと思います。五年が経過し、今後、どういう果実が実を結ぶかは別として、さらに自分らしさが滲み出る作句に励むことにしたいものです。                            (以上)
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by tnagareyama | 2017-04-26 10:00 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)
2017年 03月 28日

俳句の会 「交譲葉」29年3月句会報告

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by tnagareyama | 2017-03-28 16:35 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)
2017年 03月 28日

俳句の会 「交譲葉」29年3月句会報告

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by tnagareyama | 2017-03-28 16:35 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)
2017年 03月 27日

俳句の会 「交譲葉」29.1月句会報告

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by tnagareyama | 2017-03-27 09:58 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)
2017年 03月 02日

俳句の会「交譲葉」29年2月句会報告

  1. 開催日時  29.2.25(土)10:00~12:00

  2. 開催場所  生涯学習センター C―201会議室

  3. 参加者   宮内・小西・漆野・青木・小川・森川・菅原の7名      

  4. 兼 題   兼題「梅」

  5. 選 句   12点句(1)、9点句(1)、4点句(1)、3点句(1)、
          2点句(2)
    1点句(8)を選句した。

    (12点句)

    寒月や鉄路保守の火煌々と・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内)

 
(選評)  

雪国の鉄道では、線路の分岐点が凍り付いてポイントの切り替えが出来なくことがある。これを防ぐために、分岐部分にカンテラを置いて灯油を燃やして暖めている。その火がきらきらと輝いているのである。見上げると寒空に月が冴え返っている。厳しい冬の夜の幻想的な景色が浮かんでくる。 

           (夢  心)

(9点句)

 大白梅いよいよ空と境なく・・・・・・・・武   美(小川)

  

             (選評)

 我々は「大」という漢字をいかにしたら使いこなせるか。この句は、大に始まりますが、大の意味するものは、梅園の白色が集まって、天まで届くさまを極めて簡潔に表現しています。満開の梅林をご覧になった人であれば、この句を詠むと、たちまちに脳裏に焼き付いた光景が瞼によみがえってくるは

ずです。(青木 艸寛)

(4点句)

  うぐいすや首ふり尻振り泣いて見せ・・・青木 艸寛

            (選評) 






 鶯を詠むのに、声ではなく声を出す時の体の動きに
焦点を当てていることに驚きました。その動きが具体的でリズミカルに詠まれているので、その場に立ち会っているように思え、楽しく春らしい軽妙な心持ちになります。また、『見せ』が、鳴くの待っている人間に鶯が同情して鳴いてくれたようで、この視点も面白いと思いました。詠み手が『鳴く』では無く『泣く』を用いたのは、早春の鶯の「キョキョキョキョ」が人間の泣き声のように聞こえるからだそうです。
 一文字に込めた思い。俳句の楽しさです。(武  美)

(3点句)

・春めくや喃語遠くに電車旅・・・・・・・・武   美

(2点句)

鶯の丘陵消えてホーム建ち ・・・・・・・小西 小牧

・右からの初鶯に笑む媼・・・・・・・・・・武   美

(1点句)

  凍て空を一人仰ぎし静心 ・・・・・・・・ 小西 小牧

・亀鳴くや愚かな民は何処なり・・・・・・・漆野 達磨

・あたたかし一人待つ身の銀座かな・・・・・漆野 達磨

・鶯の今日も来鳴かず暮れにけり・・・・・・夢   心

・初めての痛風発作春立つ日・・・・・・・・夢   心

・鶯や頻頻(しくしく)鳴けど僧見えず・・・菅原 互酬

   ・舞う雪や思わず触れる手慰さみ・・・・・・菅原 互酬

土の中隠るるやふに蕗の薹・・・・・・・・鷹   嘴 

(投 句)   

鶯をスマホで鳴かせ春浅し・・・・・・・・悠閑亭徹心 

・春立ちぬ気持ちに喝を入れ直し・・・・・・悠閑亭徹心  

雪像を壊すを見せる新ツアー・・・・・・・小西 小牧   

・鶯や目で追う母の園児バス・・・・・・・・漆野 達磨                  

・春寒し童の足も速くなり・・・・・・・・・青木 艸寛

・椿散り水面が輪となる静けさや・・・・・・青木 艸寛              

・登校の児童こぞってマスク付け・・・・・・夢   心

・節分や除災招福身に受ける・・・・・・・・菅原 互酬

    ・鶯の聞こゆる方へ居を構ふ・・・・・・・・鷹   嘴

前脛に灸を据えたる二月哉・・・・・・・・鷹   嘴

       

  1. 句会後記(悠閑亭徹心)

     本日は“みずのとひつじ・八白大安” 折からの快晴、気温も18,句会会場「流山エルズ」2階会議室から見る窓外には早春の気充つ。漆野世話人の選句集計の間、結果発表を待つ吾人一同扨自句の評価は、自選句の結果はと思いを巡らす。世話人は”本日は稀な結果となり、12点句と9点句の両句が秀句のみで選句されました。(同人は3句選出し、その中の1句を秀句とする。秀句は3点句に計算、他2句は1点句となる)“と告げ、次いで他得点句を発表。その結果に刮目後、個々の句作ごとに自作の弁と全員での講評タイム。アドバイス、蘊蓄が語られるこの時間は楽しい。

     句調をより高め、伝えたい事をより理解して貰うためには,”下五を上五と入れ替え,切字とする方が良いのでは“、”この語は漢字よりも平仮名が相応しいのでは”,“季重なりだが、この語は季節感を表現ではないからよいのでは”云々。自分の知らなかった言葉とその意味、使用例等を知り知識が拡大し拡張する気がする。

     次回3月句会の兼題は”春雨”、復楽しい句会が持てる事を楽しみに。

        
                             (以上)           

                             
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by tnagareyama | 2017-03-02 14:26 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)
2016年 12月 28日

俳句の会「交譲葉」28年12月句会報告

①開催日時  28.12.24(土)10:00~12:00
②開催場所  生涯学習センター C―201会議室
③参加者   宮内・小西・漆野・青木・森川・菅原の6名
      〇投句は9名
④兼 題   兼題「木枯らし」
⑤選 句   9点句(1)、7点句(1)、4点句(3)、3点句(2)、2点句(3)
1点句(5)を選句した。

(9点句)
落ちる陽に影のびきるや冬木立・・・・・妙見 道生(千葉)
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(選評)  
まず、「影のびきるや」という中七に魅せられました。句会でも何人かが、この表現の巧みさを話されました。
また、北国の厳しい寒さの中、懍とした佇まいの木々の端正な姿が目に浮かんできます。落ちる日というやさしい語り口にも作者の冬木立に対する思いがこめられているようで、迷うことなく三点句としました。(小西 小牧)



(7点句)
     木枯しやお地蔵様も首すくめ・・・・・・菅原 互酬
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(選評)
村はずれの道端にぽつんと立っているお地蔵さま、周りには冬枯れた田畑が広がっている。折から一陣の木枯らしが吹き抜けて、お地蔵さんも思わず首をすくめてやり過ごす。
本来あり得ないお地蔵さんの動作に託して、木枯しの強さや、寒さを詠んでいるところに俳味があって良いと思った。(夢  心)

(4点句)
 
裸木を抜けて木枯しビルに散る・・・・・・武   美(小川)
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(選評)  “裸木”とはこの時期なんと寒々しい言葉でしょう。葉をすべて落とし尽した街路樹は北風を受け止めることはできません。通り過ぎた風はやがてオフィスビルやマンションの壁にあたって方々に向きを変えるのです。この句の意味を考えて”裸木を抜けて“”木枯らしビルに散る“と真ん中で分けると寂しい詩の一節のようですが、五七五で区切ると動詞の”抜けて“”散る“がテンポよく強調され一層木枯らしの動きが表れているように思います。
(鷹  嘴)




雪しきり遥けき野辺も苞挙して・・・・・・菅原 互酬
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(選評) 
“渺渺たる枯野に六花霏霏として降り積っている。私の知るあの野原は今、白色凱凱野辺の果て迄人無く、鳥も獣もいない寂寞とし た異世界となった“
このような世界を17文字でうまく表し、句調も端然としているのが評価できる。
(悠閑亭徹心)


ソプラノや木枯らしの夜響きあふ・・・・・・鷹   嘴(安  居) 
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(選評) 
木枯らしの風の音にも負けずに歌の練習をしているのだろうか。どこからとも聞こえるソプラノの音声と木枯らしの音のアンサンブル、何か楽しそうな雰囲気が漂ってくる木枯らしもソプラノの声楽の伴奏か?木枯らしの夜、不思議な想像を掻き立てられる非凡な句だと思う。(妙見 道生)

(3点句)
・彼の地にも木枯らし泣くや友の逝く・・・漆野 達磨 
・枯野来て沈む落日見晴るかす・・・・・・・妙見 道生(千葉)

(2点句)
・懸大根ライトアップされ村興し・・・・・・・小西 小牧
・不忍の池に聴こえし冬の音・・・・・・・・・漆野 達磨
・きりきりと寒気身を刺す今日は晴れ・・・武   美(小川)

(1点句)
・北風は耐える心のテストかな・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内) 
・木枯らしに吹き散らしたき日もありて・・小西 小牧
・老い夫婦湯豆腐一丁贅とする・・・・・・・漆野 達磨
・お先へと白き手套の手がすすめ・・・・・武   美(小川)
・雪景色連綿広がる山の峰・・・・・・・・・・菅原 互酬

(投 句)  
・北風にのらの人を思い遣る・・・・・・・・・悠閑亭徹心 (宮内)    
・ゆく年へ急かれ押されて年の瀬に・・・・悠閑亭徹心(宮内) 
・熱燗と煮物多めの夕の膳・・・・・・・・・・小西 小牧                 
・木枯しに歯を食いしばり児童行く・・・・青木 艸寛
・寒鮒の味の強さや古希の吾・・・・・・・・青木 艸寛
・暖かき和室に屏風吾を待つ・・・・・・・・青木 艸寛                  
・凩に一葉強く耐え残る・・・・・・・・・・・・・妙見 道生(千葉)         
・凩や森羅万象吹き渡り・・・・・・・・・・・・夢   心(森川)
・向い風しっかりコートの襟を立て・・・・夢   心(森川)
・マスクして挨拶されて首傾げ・・・・・・・夢   心(森川)
・年末に漢字一文字“金”と書く・・・・・・・鷹   嘴(安  居)
・枯れ野原球児たちの笑顔かな・・・・・・鷹   嘴(安  居)
   
⑥句会後記(菅原 互酬)
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  今年も最後の句会月を迎えることが出来ました。
  私は、この一年間継続して投句させていただきましたが、それもようやく俳句作りの楽しみを醸成することが出来るようになったからではないかと思っております。
  日並みの生活の中で気づいた感覚を17文字で落書きする。そんな気持が私の俳句の嗜みかたになってきているようです。
  本年の皆様のご指導に感謝申し上げます。
  新たな年も元気に作句が出来ますよう願っております。 
                             (以上)
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by tnagareyama | 2016-12-28 11:39 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)