流山稲門会

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2017年 11月 27日 ( 1 )


2017年 11月 27日

俳句の会「交譲葉」29年11月句会報告

開催日時  29.11.25(土)10:00~12:00
  1. 開催場所  生涯学習センター C―201会議室

  2. 参加者   宮内・小西・朝倉・青木・森川・安居の6名

          (投句は9名)

  3. 兼 題   兼題「柿」

  4. 選 句   7点句(1)、5点句(1)、4点句(1)、3点句(1)、2点句(6)、1点句(5)を選句した。

    (7点句)

    小春日や介護ベッドに縫いぐるみ・・・・・・鷹   嘴(安居)

        

    (選評)

    介護ベッドの主である媼は診察かリハビリのため、部屋は無人。主の居ないベッドに小春日の温かい陽光が射している。そのベッドの上に猫のぬいぐるみが置かれている。見舞いに来た孫がおばーちゃんのために持って来たのだろうか、それとも連れ合いが妻の若い時からのぬいぐるみ好きを思い、置いて行ったのだろうか。

    優しい情感が漂ってくる句である。(悠閑亭徹心)


    (5点句)

    木枯らしの仮装の裾も翻し・・・・・・・・・鴇  香子(朝倉)  

    (選評)

     木枯らしは女性にとって着物の裾を捲し上げる厄介ものだが、木枯らし自身がステップを踏んでいるのだと詠んで、作者は許している。

     「仮装」としたのは好きな装いを選んでいくつかの出来事を回想しているのか。「翻し」でスピード感を表し、無駄のない構成となっている。

    「木枯らしや・・・」と切れ字を使うのも一考か。(漆野 達磨) 
      

    (4点句) 

    居合わせて柿もらいたる良き日かな・・・・・小西 小牧

     

    (選評)

    その場のやり取りやみんなの笑顔が目に浮かび、幸せのおすそわけをいただきました。名詞が『柿』だけだからでしょうか『柿』に意識がいき、秋の陽ざしをたっぷり蓄えた温もりのある色や角のない形、受け取った時の重量感などいろいろと想像し、秋を腕に抱えた感じがます。年を重ねるごとに日常のささやかな出来事の幸せ大切に思うようになりました。(武  美)  

                               

    (3点句

    てっぺんに天に捧げし柿一つ・・・・・・・・・・・・武   美

    (2点句)

    遠い日の柿剥く祖母と縁側に・・・・・・・・・・・・悠閑亭徹心

    瞋恚(ふしんに)を心に刻む暮れの秋・・・・・・・悠閑亭徹心

    端座せし富士悠々と大雲海・・・・・・・・・・・・・小西 小牧

    風の中独り言ちする木守柿・・・・・・・・・・・・・漆野 達磨  

    水圧に飛び散る泥や蓮根堀り・・・・・・・・・・・・漆野 達磨

    柿も又熟しきれずに去りにけり・・・・・・・・・・・菅原 互酬

    (1点句)

    柿少し捥(も)がずにおかむ鳥たちに・・・・・・・・悠閑亭徹心

    山茶花の零れる花弁地に光り・・・・・・・・・・・・漆野 達磨

    常緑の木々を飾るや蔦紅葉・・・・・・・・・・・・・武   美

    町内は金木犀の香に満てり・・・・・・・・・・・・・夢   心

    管物と厚物華美を競いおり・・・・・・・・・・・・・夢   心

    (投 句)                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   ユウカリが天を高「たこ」うしコアラ保護区・・・・・小西 小牧                      

    吊るし柿皮剥く母の指赤し・・・・・・・・・・・・・鴇  香子

    箱根路の山装いて鳥歌う・・・・・・・・・・・・・・鴇  香子             

    境内の柿を盗みて僧目・・・・・・青木 艸寛

    皺の手で祖母がさわす渋柿・・・・青木 艸寛

    橿原の社の落葉共に踏む・・・・・青木 艸寛

    新しき主知らずや秋の暮・・・・・・・・・・・・ ・武   美          

    色付きて実よりも赤き柿紅葉・・・・・・・・・・・・夢   心

    寒鰤や美味しさ抑えてはじかみの・・・・・・・・・・菅原 互酬

    黒川の露天に浸り阿蘇の秋・・・・・・・・・・・・・菅原 互酬

    柿色に子ら装ひて跳びゆけり・・・・・・・・・・・ 鷹   嘴 

    晩婚や亡き父の影暮の秋・・・・・・・・・・・・  鷹   嘴

  5. 句会後記(夢  心)

                                      いつも句会の司会、進行役をしてくれている漆野氏と他に2名が欠席されて、本日の出席者は6名で、青木氏が司会、進行役をされての句会となった。

     句会ではいつも新しい言葉に出会って大いに勉強になるのだが、今回も「はじかみ」「さわす」「不瞋恚」などの耳慣れない言葉に出会った。作句をした人にしてみれば日常的に使い慣れていて、自然に句の中で使われることになるのだろうが、初めて出会う人もいる。辞書を引いて、言葉の意味が分かってようやく句の鑑賞にたどり着く。

     更に、句会で自作を語ってもらうと、言葉の表面的な意味だけではなく、作者の人生の歴史のようなものが見えてきて大変興味深い。生まれ育った環境の反映であったり、特別な思い入れのある言葉であったりする。

     俳句という短い作品の中にも作者の全人格が投影されているのである。

                                    (以上)            


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by tnagareyama | 2017-11-27 16:08 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)