流山稲門会

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2016年 10月 25日

俳句の会「交譲葉」28年10月句会報告

①開催日時  28.10.22(土)10:00~12:00
②開催場所  生涯学習センター C―201会議室
③参加者   宮内・小西・漆野・青木・小川・菅原の6名
       〇投句は10名
④兼 題   兼題「茸(きのこ)」
⑤選 句   9点句(1)、8点句(1)、4点句(3)、3点句(2)、2点句(3)
1点句(9)を選句した。

(9点句)

亡き妻も湯気の向こうに茸汁・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内)
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(選評)

 温かい茸汁を囲んでいる今を描いて、過去の暖かな団らんを彷彿させるところが良いと思いました。「茸汁」に「湯気」を加えたことで、家庭のささやかながらも確かな幸せがしみじみと伝わってきます。助詞の「も」を含めて使われている言葉がお互いに関連し合い、見事に一つの世界を作りあげています。 (武  美)
 
(8点句)
  
友はなし語り掛けるは秋の声・・・・・・・・青木 艸寛
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(選評)
  秋という季節は人にじっくり内面を見つめる機会を与えてくれると思います。当時、友といさかいをしたのか、たまたま一人だったのか作者の孤独な思いが伝わってきます。後日、親しい友人が急逝されたことを詠まれたと聞きました。一層、寂寥感が増したのです。(小西 小牧)




(4点句)

  おすそ分け隣家も秋刀魚焼く匂い・・・・・・小西 小牧
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(選評)  秋刀魚のおすそ分けをした方か、された方か。お隣同士、早速夕食のおかずに秋刀魚を焼いていて、その匂いがあたりに漂っている。
 芭蕉の「秋深き隣は何をする人ぞ」という句がふと浮かんだ。秋深き隣も秋刀魚焼く人ぞ、と言ったらこれは季重なりになるか。(夢  心)
 
鍋の底笑い茸や三姉妹・・・・・・・・・・・漆野 達磨
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(選評)
  茸は多くの種類がある菌類であるが、「笑い茸」は本当に存在するや否やと問われたら「あったら楽しそうですね。」と答える。古典落語の演目にあるようにこの句の作者は「それを意識していたか否か」は別として3姉妹と言うのが茸鍋を突っついて楽しそうに話をしている。どんな笑いの出るような話をしているのか?そっと聞いてみたい、そんな食卓である。実にリアルな俳句であると評者は思うのであるが、いかがでしょう。(菅原 互酬)

  大空に垂れ幕引くや萩の丘・・・・・・・・・青木 艸寛
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(選評)   秋の青みがかった澄んだ大空の元、高い丘一面に見事に萩が咲いている。あたかもそれはこれから始まる芝居の緞帳のようだ。緞帳が上がるとどんな芝居が展開されるのだろうか。気宇壮大な句と言えよう。(悠閑亭徹心)


(3点句)
・紅灯の巷にも嗅ぐ木犀香・・・・・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内) 
・頂上で握りふたつと茸汁・・・・・・・・・・・・鷹   嘴(「安居)

(2点句)
・万葉の薫りゆかしき藤袴・・・・・・・・・・・・妙見 求道(千葉) 
・語らひて巡る池の端薄紅葉・・・・・・・・・・武   美(小川)
・律の風遥けし宙に星を観る・・・・・・・・・・菅原 互酬

(1点句)
・牛久仏足元彩る秋桜・・・・・・・・・・・・・・・・・悠閑亭徹心(宮内)
・名も知らずレシピに頼る茸料理・・・・・・・・小西 小牧
・秋の空惑いの目にも雲無きを・・・・・・・・・・小西 小牧
・異国にて落穂拾いし若き父・・・・・・・・・・・・漆野 達磨
・香放つ老婆の採りし雑きのこ・・・・・・・・・・青木 艸寛
・炊きたての松茸御飯電車乗る・・・・・・・・・武   美(小川)
・おとぎの国は/茸の傘さして・・・・・・・・・・土   龍(秋元)
・黄に熟れて刈らるるを待つ稲田かな・・・・夢   心(森川)
・路地裏で調べを合わす蟲の音・・・・・・・・ 菅原 互酬
 
(投 句)
・菊日和携帯に記す五七五・・・・・・・・・・・漆野 達磨                                  
・懐かしやおこげの香り茸飯・・・・・・・・・・妙見 求道(千葉)
・狭き露地金木犀の香り満つ・・・・・・・・・・妙見 求道(千葉)
・簑虫や躰よじりて葉を食らふ・・・・・・・・・武   美(小川)
・文人と噂されたい秋/深くなった・・・・・・土   龍(秋元)
・自慢話を/焼き秋刀魚と聞いてる・・・・・土   龍(秋元)          
・道の駅まるで茸の展示場・・・・・・・・・・・・夢   心(森川)
・無人駅プラットホームに猫じゃらし・・・・・・夢   心(森川)
・舞茸や末広がりの風姿・・・・・・・・・・・・・・菅原 互酬
・夕暮れに大きく迫る影の富士・・・・・・・・・鷹   嘴(安居)
・紫蘇の実や塩漬けうまし秋の空・・・・・・・鷹   嘴(安居)

⑥句会後記(武  美)
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  今回は参加者が6名と寂しい人数でしたが一句ずつ丁寧に鑑賞し、句に対する解釈の違いを楽しんだり、より良い句にするための意見交換をしたり、いつもながらの充実した句会でした。一方で、俳句は解釈の自由度をどこまで許すのか、はたして私たちの添削は正しいのかと、いったよりどころの無い不安も感じました。来期に向けて、会がより発展するための改善点を考えていきましょうとの提案がありました。入会当初の俳句を学びたいという気持ちを思い起こしました。
                                    (以 上) 
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by tnagareyama | 2016-10-25 12:43 | 俳句の会「交譲葉」 | Comments(0)


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